8月に入り連日太陽がさんさんと輝く、真夏日が続いていますが、本日も開園間もない時間でも気温が30℃近くまで上がり蒸し暑い日となっています。ご来園されたお客様も、日傘や帽子などで熱中症対策をされながら、散策を楽しまれていらっしゃいます。
夏の新宿御苑で多くのお客様がのんびりと過ごす場所と言えば、イギリス風景式庭園に点在する巨樹たちが作り出す木陰です。
【2015新宿御苑フォトコンテスト入賞作品】
「夏散歩」 高林 俊樹さん
中でもひときわ目をひくのが、イギリス風景式庭園の中央にどっしり威風堂々とたたずむユリノキです。
新宿御苑のシンボルツリーとしても親しまれており、毎年恒例の新宿御苑フォトコンテストでもユリノキをテーマにした素晴らしい作品が数多く入賞しています。
こちらのユリノキは1本の巨樹に見えますが、じつは3本の木が背比べするように並んで植栽されています。幹回りは5メートルで、樹高は約35メートルまで生長しています。
ユリノキが作り出す大きな木陰は大人気で、休日はレジャーシートを広げてピクニックや読書などのんびりと過ごすお客様でにぎわっていますが、平日はゆったりと大きな木陰を独り占めです!
【2014新宿御苑フォトコンテスト入賞作品】
「大きな傘」 佐藤 洋二さん
ユリノキをご覧になられたお客様から「樹齢は何年くらいなの?」とよくご質問を頂きますが、新宿御苑のユリノキは明治20年から30年代に日本で初めて植えられたものと言われています。樹齢は約120年以上と推定されています。
明治34年には新宿御苑の開園10周年記念に、『御苑名木10選』にも選ばれ、明治40年には、街路樹育成用に園内のユリノキの種子が東京に払い下げられました。赤坂迎賓館から外堀通りの紀伊国坂をはじめ、現在東京都内の街路樹のユリノキは、御苑のユリノキが母樹であるといえます。
歴史的な巨樹を巡りながらの園内散策はいかがでしょうか?
2016年8月 4日 11:02