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新宿高校の探究授業の講師協力を行いました

開催報告・レポート

2022年4月20日(水)、都立新宿高校の総合的な探究の授業において講師協力を行いました。
新宿高校の一年生は探究活動の取り組みのひとつとして、内藤とうがらしや新宿御苑を通して、地域の人々と交流し、社会生活を営むための必要な力を身につけることを目的としています。
体育館に1年生320人の生徒の皆さんが集まり、新宿地域の歴史や文化について学びました。

まずはじめに「新宿御苑と新宿高校~歴史・自然・文化~」をテーマに授業を行いました。
新宿御苑と新宿高校は歩いて数分という距離にあります。新宿高校は大正11年(1922)に府立第六中学校として開校しており、当時の校舎はかつて新宿御苑の敷地内にありました。また、新宿高校の校章は、新宿御苑の菊の葉に由来した意匠となっています。
現在も授業の一環として、多くの生徒さんが新宿御苑内でボランティア活動を行っています。

▼新宿高校の生徒の皆さんの活動はこちら
>>内藤とうがらしプランターを展示しました(2021.09.19)
>>庭園内の美化・清掃活動を行いました(2021.11.24)
>>土のリサイクル、園内美化活動を行いました(2022.03.14)

新宿御苑の歴史は、徳川家康の家臣 内藤家の下屋敷だった江戸時代、農業試験場があった明治時代、皇室庭園として発展した大正時代、国民公園となった昭和時代の4つに分かれており、各時代ごとに新宿御苑が果たした役割を紹介しました。
現在も菊花壇展や洋ラン展などの伝統行事をはじめ、福羽逸人の依頼によりフランス人造園家がデザインした庭園様式や、のびのびと生育する巨樹、歴史的な建造物や遺構などが園内で見られ、新宿御苑のこれまでの歩みを伝えています。

続いて、内藤とうがらしプロジェクトリーダーの成田重行氏が、新宿ゆかりの江戸東京野菜である内藤とうがらしの歴史や活動について紹介しました。
成田さんは内藤とうがらしを現代に復活させた地域開発プロデューサーです。地域、学校、企業、官公庁と協力して、内藤とうがらしをテーマに歴史や食べ方、活用方法などを研究、紹介する普及啓発活動に取り組んでいます。

内藤とうがらしは、江戸時代の宿場町、内藤新宿周辺で栽培されていた在来のとうがらしです。手軽に食べられることから江戸の街でお蕎麦が人気になると、薬味として内藤新宿のとうがらしが大変な評判となりました。
ニーズの高まりで新宿一帯の農家でも栽培されるようになると、秋の収穫期には新宿から大久保にかけて真っ赤なじゅうたんを敷き詰めたような光景が見られたそうです。
江戸の都市化に伴い、いったん栽培が途絶えましたが、平成20年(2008)の内藤とうがらしプロジェクトの誕生により、復活の取り組みが始まりました。

現在は新宿の歴史や文化を学ぶ学習教材、地域資源として活用が進められており、地域連携のもと、新宿区内の学校や公共施設を中心に、種子からの栽培や研究学習、収穫物の調理や加工、唐辛子の成分をいかした防菌スプレーなどの開発が行われています。
成田さんは「地域を元気にするためにまず行いたい事が『探究』です。それには地域の良いところ(歴史や文化等)を知る、理解する、そして地域の人達に共感してもらい、行動していくというプロセスが大切です」と話しました。

>>内藤とうがらしプロジェクト公式ホームページ

私たち国民公園協会では、これからも地域の皆さまと連携して、多くの人々に愛される新宿御苑を守る取り組みを進めてまいります。

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