(公社)園芸文化協会による「新宿御苑菊花壇展観菊会2025」に講師協力を行いました
11月15日(土)、公益社団法人 園芸文化協会が主催する「新宿御苑菊花壇展観菊会2025」が開催され、(一財)国民公園協会は講師協力を行いました。

菊栽培担当職員の丸山秀諭が講師を務め、参加者とともに日本庭園で開催中の「菊花壇展」と、通常は非公開の「栽培所」を巡りました。丸山は14年間にわたり新宿御苑の菊栽培に携わり、菊花壇展の“顔”である大作り花壇を担当しています。

新宿御苑では毎年11月1日から15日まで、皇室の伝統を受け継ぐ「菊花壇展」を開催しています。
会期中は日本庭園内に上家(うわや)といわれる建物を設け、特色あふれる菊の花々を皇室ゆかりの様式を基調に飾りつけます。
各花壇は、中央休憩所横から日本庭園に入り、順路に沿ってご覧いただくと、もっとも美しく鑑賞できるようにデザインされています。

各花壇の前では、花壇の特徴や鑑賞ポイントなどを解説しました。参加者からは「ただ花壇を見ただけでは『きれい』という感想にとどまりがちですが、丸山氏による花壇の特徴や栽培技術、花壇の作り方などの解説を聞きながら鑑賞することで、スタッフの手仕事の奥深さや菊づくりに込められた思いがより理解でき、花壇そのものの見え方が大きく変わるひとときとなりました。」との感想をいただきました。

菊花壇展を鑑賞した後は、非公開の菊の栽培所を特別に見学しました。
新宿御苑の菊花壇展で展示する菊は、園内にある栽培所内で全て育てています。ハウスの中には、花を咲かせた多くの菊が栽培されていますがこれらは、表舞台に立てなかった株になります。新宿御苑の菊花壇展を飾るに相応しい、選ばれし菊だけが日本庭園の花壇に植え付けられます。

大菊花壇や一文字菊・細管物菊花壇の菊がどのように花壇内に植え込んでいるのか、栽培室にある実際の大菊の株を使って解説を行いました。実際の草丈は2メートル程ありますが、地面から直接生えてきたように植えるため、鉢と茎を倒して土の中に埋め、高さの調整をしながら草丈1メートル程まで調整しているとの解説に、参加された皆さんは感嘆の声があがりました。

交配方法や、交配によって作られたタネを紹介した際には、「菊のタネがこんなに小さい事を知らなかった。」とじっくり眺めていらっしゃいました。
今回の観菊会イベントは、普段は知ることのできない菊づくりの裏側に触れ、季節の美しさと職人の技に対する理解を深める貴重な機会となりました。参加者の皆さまにとって、新宿御苑の菊花壇展をより豊かに味わうひとときとなりましたら幸いです。