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庭園を守るお仕事通信4月号【温室班】

庭園を守る取り組み

旧洋館御休所横に建てられたアーチ。こちらを気にしていたお客様も多いかと思います。これはブドウを育てるために作られた棚です。
本日は温室班の作業から「甲州ぶどうの定植」をピックアップしてご紹介します。

植えられたブドウは甲州種ブドウの原種にあたる「勝沼富町のブドウ」で、甲州市の天然記念物「甲龍(こうりゅう)」からの採り木したものになります。
数年前に譲り受け、温室の栽培所で株を大きく育てていましたが、ある程度の大きさに育ったため園内に定植することになりました。

写真:出典 日本遺産 葡萄畑が織りなす風景~山梨県峡東地域~

新宿御苑は明治時代に農業試験場でした。そこでは、国家規模での農業技術行政の取り組みが行われ、欧米の西洋種の野菜や果樹を熱心に導入しました。ブドウの栽培も行われ、日本で初めて無加温室でのブドウ栽培に成功しました。
甲州種のブドウの木が新宿御苑にあったという文献も残っていることから、新宿御苑に縁のある甲州ブドウを園内で栽培を始めました。

掘った定植用の穴に配合された土を入れ、甲州ブドウを定植します。
温室で栽培されていたブドウはつるを長く伸ばし新芽を出しています。


つるを棚に誘引していきます。
これから春の日差しをたっぷり浴びて元気に育っていくことでしょう。すぐそばでは、ブンタンやレモン`ポンデローザ′が毎年実をお楽しみ頂いています。甲州ブドウの花や結実も楽しみにおまちください。

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