庭園を守るお仕事通信4月号【菊班】
本日は菊班の4月の作業から「挿し芽の立ち上げ」をピックアップしてご紹介します。
今回は丁子菊の挿し芽の立ち上げです。
3月の「親木の摘芯」でご紹介したように、摘芯した親木からたくさんの脇芽が出ました。株を増やすために、4月1日に親木から脇芽を摘み取り、挿し床という浅めの容器に挿しました。
それから3週間が経ち、芽が発根し、葉も生長しています。
この苗を挿し床から、鉢に植え替える作業が「挿し芽の立ち上げ」です。
最初は苗の選別をします。
根がしっかりと張っていて、茎と葉もしっかりした苗を挿し床から選びます。
丁子菊は1鉢に2株の苗を植えるので、ペアになる苗がなるべく同じような生長具合のものを選び、抗菌作用と土の酸度調整の効果があるケイ酸塩白土を根にふりかけます。
生長が同じような株を選ぶことによって、その後の管理や仕立てがやり易くなります。
この2株を一緒に鉢に植え込みます。
植えた後、水をたっぷり2回遣ります。2回遣ることで、土の中の空気が出て隙間が埋まり、まんべんなく水が根に行き渡ります。
生長した苗は、また6月の半ばくらいに定植します。
そして、11月の菊花壇展の本花壇でお披露目されます。