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庭園を守るお仕事通信4月号【温室班】

庭園を守る取り組み

本日は、温室班の4月の作業から「種苗交換」をご紹介します。

新宿御苑は、(社)日本植物園協会の植物多様性保全拠点園として、また、植物園自然保護国際機構(BGCI)が定める「植物園の保全活動に対する国際アジェンダ」の登録園として、絶滅危惧植物の生息域外保全に取り組んでいます。

各登録園では、取り扱いが得意な植物がそれぞれあります。そのため得意分野の植物を他の希望する園に譲渡することで、絶滅のリスク分散につながると考えています。植物園協会の登録園同志では、「分譲可能品目」「譲渡希望品目」のリストを交換し、定期的に「種苗交換」を行っています。

種苗交換は苗を交換するだけではなく、情報交換の場でもあります。こういった取り組みによって多くの植物を上手く育て、増やすノウハウを共有することができます。

今回、新宿御苑からはラン、熱帯植物そしてオリヅルスミレ等の日本の絶滅危惧植物を10カ園に59鉢譲渡しました。


また、新宿御苑側が譲り受けた植物は、薬用植物のタンジンや歯を強くするといわれているキンマなどです。それぞれを適した場所へ定植を行いました。

絶滅危惧植物を保護する活動から始まった取り組みですが、今後その危険がある植物にまで裾野を広げ、登録園は協力しあっています。

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