新宿御苑フォトギャラリー ~歴代入賞作品をめぐる~ 「菊花壇展編」
11月1日から15日まで日本庭園では、皇室ゆかりの『新宿御苑菊花壇展』がはじまります。
新宿御苑の菊花壇展は、池や水の流れに沿って散策する池泉回遊式の日本庭園内に、木や竹の素材をいかした上家(うわや)といわれる建物を7棟設け、特色あふれる菊の花々を、皇室ゆかりの伝統の様式で飾りつけます。
今回「新宿御苑フォトギャラリー ~歴代入賞作品をめぐる~」では、過去の入賞作品の中から、菊花壇展を写した作品を選び、ご紹介します。
歴代の入賞作品を通して、伝統ある菊花壇展の美しさや、菊の花々が織りなす秋ならではの景色をお楽しみください。

①2019年度 特選 「秋を祝う」 道信 タケオさん
(審査員講評)
両脇のカエデの幹を額縁構図のように利用しているのが上手いですね。目線の先、真ん中に菊花壇展の大作り花壇と、それを見るご夫婦がいいですね。作者は明確なイメージを持って画面構成をされ、中心に入る主役の登場を待ったことと思われます。良いタイミングを見事にとらえました。
(2018年11月5日撮影)

②2018年度 一般財団法人国民公園協会会長賞 「職人技」 菊地 豊さん
(審査員講評)
審査員も長いこと御苑を撮影し、菊花壇展にも何度も足を運んでいますが、このシーンには出会ったことがありません。長い竹竿を使って懸崖菊に水やりをしている状況とのことですが、いいチャンスに出会われましたね。そのチャンスを、的確な画面に収めたのが功を奏しました。
(2018年11月7日撮影)

③2015年度 特選 「入念に」 山田 哲生さん
(審査員講評)
これまでも菊花壇展の白眉、大作り花壇は様々な形で写されてきましたが、手入れの様子を写したものは初めて目にしました。見る人の感嘆を誘う展示ですが、育成する方々が愛情を込めて育てている様子が凝縮されています。
(2012年11月3日撮影)

④2016年度 入選 「菊花壇展にて」 中川 盛一さん
(審査員講評)
菊花壇展会期中に花の手入れをしている光景です。光が強く明暗差があって写すのが難しい状況ですが、手元に光が当たり人物と菊が生き生きと描写されてよかったです。黄色い菊とブルーのユニフォームとの対比も目が覚めるように鮮やかです。菊もかなり満開、上品な香りが漂ってきそうです。
(2016年11月7日撮影)

⑤2016年度 入選 「菊花壇の彩り」 浅野 篤さん
(審査員講評)
菊の花4枚の組写真です。菊花壇展の菊の花をそれぞれ前ボケを使ってファンタジーに表現しました。撮り方に共通点がありながら違った種類の花を上手く見せています。花の写真ならではの色艶やかさがいいですね。ボケも柔らかく作者は花の写真を撮りなれているようです。
(2016/11/2~16撮影)

⑥2013年度 特選 「秋を描く」 髙野 郁男さん
(審査員講評)
黄葉したイチョウの下にカンバスを広げ、黄葉した木々の様子を描く人をシャープに描写したのがいいですね。これまでもこのような作品はありましたが後ろ姿が多く、もう一つ力が足りないものになっていました。このような画面では、人物の表情があるか否かで内容が大きく違ってきます。
(2013年11月24日撮影)

⑦2013年度 入選 「倍・感動」 小久保 敦央さん
(審査員講評)
マンウオッチングですね。時として人間の好奇心が面白い行動を見せてくれるそんな一瞬を捉えた作品です。女性の鮮やかな洋服や全員が小さくしゃがんだ瞬間など、狙ってないとなかなか訪れないチャンスではないでしょうか。
(2013年11月12日撮影)

⑧2014年度 特選 「菊日和」 矢島 勲さん
(審査員講評)
斜め横から射し込んだ光が葭簀と肥後菊に当たり、白い花弁が浮き上がっています。肥後菊花壇は西側に木立があるため、日が射し難くて写すのが難しい花ですが、今年は雪害の影響による倒木で光の具合や環境に変化がありました。このように新宿御苑の景色は刻々と変化しており、よく観察すると様々な発見があります。
(2014年11月7日撮影)

⑨2017年度 一般財団法人国民公園協会会長賞 峯岸 誠一さん
菊花壇展の大作り菊を始めて見た人の多くは、一本の茎に数百の花を咲かせているのに驚きます。丹精を込めた作品を誇らしげに説明する職人さんの笑顔と菊の様子、それを様々な角度から見る観覧者の様子が端的にまとめられています。職人さんを入れたカットは、カメラを少し右に移動してカエデの幹を省略すると、さらに良かったと思います。
(2017年11月7日撮影)

⑩2017年度 入選 「御苑で授業」 谷口 誠さん
(審査員講評)
幼稚園生かな?小学生低学年くらいかな?菊花壇展が始まった日本庭園の露地物の鮮やかな菊の前を歩いていきます。子どもたちの楽しそうな歓声が聞こえるようです。新宿御苑の秋の風物詩、菊花壇を上手く取り入れた作品です。
(2017年11月10日撮影)

⑪2018年度 特選 「和心」 大曽根 房子さん
(審査員講評)
菊花壇展のイメージを上手く組み写真にしました。3枚それぞれ違った被写体を撮ってまとめた腕前が見事です。特に翔天亭の窓ガラスに映り込んだ菊の花のデザインを上手く写し、組み写真に生かした斬新なアイデアに脱帽です。
(2018年11月8日撮影)

⑫2020年度 特選 「ご覧下さい」 中川 盛一さん
(審査員講評)
菊花壇展の懸崖菊花壇のところで腕章を付けたパークガイドがお客さんに説明している状況ですね。写真にはガイドさんの伸ばした手と顔しか写っていませんが、影を見るとたくさんの人たちが一緒に説明を聞いているのがわかります。上手い見せ方だと感心しました。ガイドさんの顔はもう少し入れてあげるとさらに良かったですね。
(2018年11月11日撮影)
【撮影スポットマップ】
