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庭園を守るお仕事通信夏号②【菊班】

庭園を守る取り組み

毎年、11月に開催される皇室ゆかりの菊花壇展は、伝統的な栽培技術を受け継ぎ、丹精込めて栽培した菊を展示する行事です。その中でも一際人気の「大作り花壇」は、菊花壇の白眉(はくび:多くのものの中で最も優れているものという意味)と称され、多くの来園者を魅了しています。

本日は大作り花壇用の菊の重要な工程である「伏せ込み」と「結い立て」についてご紹介します。

大作り花壇用の菊は、挿し芽を行ってから約1年が経過しました。
これまで多数の株を育ててきましたが、生育状況を踏まえ、5月の最終植え替え時には8株を日除け棚へ移動しました。

6月上旬に行われた最終摘芯から1カ月が経過し、枝はさらに10cmほど伸びて、現在はおよそ2mに生長しました。

今回は2回目の「伏せ込み」と「結い立て」を行いました。
大作り花壇用の菊の枝は折れやすく、また伸びの良い枝と伸びの遅い枝では生育の差が現れます。

(写真:伸びの良い枝(赤丸内)と伸びの遅い枝(青丸内))

しかし、展示する大作り花壇用の菊は均一に整えることが求められます。そのため、枝の勢いを均し、癖をつけながら形を整えることが重要です。
「結い立て」とは大作り花壇の形になるように枝をかたち作り、整えていくことです。
また、伸びの良い枝を低い位置へ誘導する作業を「伏せ込み」といいます。
枝の伸びや向きに応じて誘引位置や方向を調整することで、思い通りの形になるよう導いていきます。

1回目の結い立てで整えた形に沿うよう、竹で作られた支柱にラフィア(ラフィアヤシの葉を乾燥させた繊維)を使って固定します。このとき、ラフィアが滑りやすい場合には、「うの首結び」を用いて支柱竹に確実に固定します。

ラフィアは緩く数回ねじり、葉に太陽光が当たるよう、1つのエリアに3本までの条件で、誘引する枝を挟み込みます。紐をねじって固定することで、力が分散し、締め付け過ぎず、紐と植物の間に適度な遊びが生まれるため、枝を傷めにくくなります。

作業のポイントは、外側にある伸びの良い枝を、さらに外側に広げるようにして伏せ込んでいくことです。

外側の枝から順に伏せ込むことで作業空間を確保し、伸びの遅い枝をスムーズに結い立てることが出来ます。
また、1つの場所に多くの枝が集中すると、枝の伸び悩みの原因となるため、いかに場所を作るかが作業上の重要な視点となります。

1つ1つの段階に丁寧に取り組みながら、菊班は11月の菊花壇展に向けて着実に準備を進めています。
美しく整った大作り花壇の姿をご覧いただける日を、どうぞご期待ください。

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