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カラスの子育てを見守ろう

生きもの


5月も下旬になり、新緑の若葉が日に日に深くなってきています。最近、園内を散策しているお客様から「カラスが大きな声で鳴いているけど、何かあったの?」という質問をいただきました。

5月から6月はカラスの子育てシーズンです。
春に園内で巣を作る材料を探し回っていたカラスたちですが、今はヒナが生まれ、巣立つまでの間、子どもを守るためにとても神経質になっています。

園内で見られるカラスは「ハシブトガラス」という種類で、太いくちばしと丸いおでこが特徴です。もともとは山や森に生息していますが、都会ではエサが簡単に手に入るため、東京にも多くのカラスが生活しています。
(写真:巣材を集めるカラス/3月撮影)

「洗濯物のハンガーがなくなった」といった経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
カラスは巣を作るために木の枝や羽毛、枯れ葉などを集めますが、都会のカラスは針金ハンガーやビニールひもなどを利用して作ります。
カラスの巣は、静かで敵の少ない安全な場所に作られます。通常は高さ6~15メートルの高木の葉が茂った枝の中に作られますが、しばしば高圧線の鉄塔やビルの屋上の照明装置などに作ることがあります。最近は、3メートルくらいの比較的低い場所にも巣を作ることがあり、園内の木の上でも見つけることがあるかもしれません。
(写真:自然素材で作られた新宿御苑内のカラスの巣/11月撮影)

子育て中のカラスは子供を守るため、人が巣に近づくと攻撃してくることがあります。巣やヒナを見つけても、じっと見つめたり、大声を出すなどカラスを刺激する行動は避けましょう。
生きものの生態を正しく理解して、上手にお付き合したいですね。
(写真右:カラスの幼鳥は目が青く、口の中が赤いことが特徴)

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