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庭園を守るお仕事通信1月号【菊班】

庭園を守る取り組み

毎年11月に開催される「菊花壇展」。菊の栽培は1年以上前から始まっています。
本日は菊班の作業から菊栽培の要とも言える腐葉土作りをご紹介します。

菊班が栽培で使用する腐葉土は、園内の落ち葉を集めて作っています。
毎年、この時期に菊班と清掃班が協力して落葉集めを行います。

この時期、園内各所に落ち葉はたくさん積もっていますが、どの落ち葉でもいいわけではありません。新宿御苑では常緑樹の落ち葉を使用しています。常緑樹の葉って落ちるの?と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんね。常緑樹は年間を通して再生を行っていますので、木の下には常にたくさんの葉が落ちています。
常緑樹を選ぶ理由は、しっかりとした葉脈が残ることにより水はけのよい腐葉土はできるからです。これは菊栽培に重要なことです。メインは常緑樹で腐葉土を作りますが、どうしても落葉樹の葉も入ります。ただイチョウ、サクラ、マツは腐葉土には不向きなため、入らないように気を付けています。

※時にはブロワーを使用して集める為、大きな音が出ることもあります。静かに散策されたい時に申し訳ありませんが、ご理解ご協力お願いいたします。

たくさんの落ち葉を運ぶために壁を取り付けた運搬車の荷台がいっぱいになると菊栽培所の落ち葉貯めに運びます。ここで発酵促進剤や米ぬかを混ぜ、水をかけながら攪拌し、4月頃から切り出して栽培用土に配合します。

何度も往復して運び入れ、1週間ほどかけて、この落葉貯めをいっぱいにします。

すでに小さな芽を育て、今年の11月に晴れ舞台に立つ菊を栽培しています。毎日毎日の積み重ねで美しい菊が育っていきます。

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