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庭園を守るお仕事通信6月号【温室班】

庭園を守る取り組み

本日は、温室班の6月の作業から「ワシントン条約対象植物展示」の準備作業をご紹介します。

ワシントン条約とは絶滅のおそれのある野生動物や植物を守るための国際条約です。過剰な取引から生物を保護し、持続可能な利用ができるよう昭和48年(1973)3月3日に採択された取り決めです。(略してCITESサイテス)

6月21日から行う展示は、「ワシントン条約って何?」、「普段見ている身近な植物のなかにも絶滅のおそれがある種なんだ!」と関心を持っていただけるように温室スタッフが企画しています。展示する植物は、新宿御苑温室が以前から持っていたサボテンや洋ランの原種を含め、ウツボカズラなど約20種を選別していきます。

まず、企画展を行うスペースに展示棚を設置します。次に温室裏の栽培所から、育てたサボテンやランを傷つけないように慎重に観賞温室に搬入し、名札を付けて展示しています。

現在、自然のかけがえのない一部をなす野生動植物種の多くが、開発や管理放棄による生息地の破壊や劣化、捕獲・採集や外来種の侵入、さらには気候変動等の様々な要因により、絶滅の危機に瀕しています。

さまざまな要因がある中で、ワシントン条約は、輸出国と輸入国とが協力して国際取引の規制を実施することで、国際取引のための過度の利用による野生動植物種の絶滅を防止し、それらの種の保全を図ることを目的とした条約です。
ワシントン条約の詳細についてはこちら

今月は環境月間。新宿御苑の温室は、これからも植物鑑賞をお楽しみいただくだけではなく、生物多様性の重要性を理解していただけるような企画展示を行ってまいります。

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