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庭園を守るお仕事通信1月号【温室班】

庭園を守る取り組み

本日は、温室班の1月の作業から「温室展示植物の補植」と「絶滅危惧種の挿し穂・鉢増しの作業」をご紹介します。

先日、「常に綺麗なランの花や生き生きとした葉が見られて嬉しいわ。」とお客様からご意見を頂きました。

開閉館前や休園日に温室スタッフが植物を見回り、花のみごろが過ぎた鉢とバックヤードでみごろとなった鉢の入れ替えや土に植栽されている植物の手入れを行い、常に多くのお客様にお楽しみいただけるようにしています。

この日は、花の盛りを過ぎたパフィオぺデルムなどの鉢をバックヤードに戻し、咲き始めたエピデンドルム・ポリバルボンなどを設置しました。お客様に花を見ていただきやすいように、鉢の位置を調整します。

冬期は、植物の湿度や温度の維持に最も気を遣います。温室スタッフは、年末年始の休園期間も植物管理を毎日行っています。また冬に休眠する植物の周りは、ぽっかりとスペースが開いてしまうため、周辺の植物とのバランスを見ながら植物を植栽し、いつご来館いただいても美しい景観を保つように手入れをしています。

今回は空いたスペースに、マランタ・アマグリス、ベゴニア・シルバージュエル、ベニヒョウモンショウなどを植えました。周りの植物とのスペースを考慮し、背の低い植物をチョイスしました。

植える場所には栄養たっぷりの新しい土を補充して、よく混ぜ合わせ、植込みます。根の活着を促すように、十分に潅水して新しい環境になじませてやります。
今回、植栽した植物が生長するのが楽しみですね。

バックヤードでは、海岸性の菊で絶滅危惧種IA類(ごく近い将来に絶滅の危険性が極めて高い)に指定されているオオイソノギクの株分けと挿し穂の作業中でした。

オオイソノギクとは、九州南部や屋久島などに分布する固有種です。温室では、沖縄コーナーのサガリバナの下に植栽されています。

まず、伸びきったオオイソノギクの茎を整理し、形を整えます。切り取った茎は、挿し穂で育てて新しい苗を増やしていきます。
鉢のものは、鉢から抜き、固まった根を少しほぐした後、発根を促したり根腐れ防止の効果がある薬を根にコーティングしてひと回り大きい鉢に植え替えます。


私たち国民公園協会は、貴重な植物遺産の継承に努めるとともに、園内の植物が健やかに生育できるよう、これからも庭園を守る取り組みを進めてまいります。

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