秋の皇居外苑散策~和田倉噴水公園のご紹介~
11月3日は文化の日です。
明治時代には、天皇の誕生日を「天長節」と呼んでお祝いしており、11月3日は明治天皇の誕生日でした。
明治天皇がはじめて江戸城に入場する際には、呉服橋を渡った後、和田倉門を通り江戸城西の丸に入られました。
皇居のお濠に架かる橋で江戸時代の木橋の姿を今日まで残しているのは平川橋とこちらの和田倉橋のみです。
関東大震災の中でも和田倉橋は残りましたが
腐朽が進んでいたため1953年(昭和28年)に現在の鉄筋コンクリートの橋脚に架け替えられました。
橋の欄干に飾られている擬宝珠(ぎぼし)は元の橋のものを使用しています。
今回はそんな歴史ある和田倉噴水公園のご紹介です。
和田倉噴水公園は皇居の自然とビル群が立ち並ぶ丸の内の間にあります。
上皇陛下のご成婚を記念に1961年(昭和36年)に設立され
平成7年に今上陛下のご成婚を記念して全面的な改修工事が行われました。
正面入り口の大噴水は以前の原型のまま正確に残され、当時から多くの方に親しまれてきました。
高さ5.5mから流れる水はレースカーテンのようで美しい姿をみることができます。
夜はライトアップされており昼間とは違った幻想的な姿をお楽しみいただけますよ。
(ライトアップは日没から21時まで)
近代的な噴水がある一方で、江戸時代の姿を残しているのが和田倉門です。
1607年(慶長12年)頃までこの辺りには蔵があり、「蔵の御門」と呼ばれていました。
当時は一般人は通行できず、武士だけが通ることが許されていたそうです。
1620年(元和6年)に最初の枡形門が築かれ、現在は門跡として石垣のみが残されています。
近代的な雰囲気と江戸時代の面影を残す和田倉噴水公園。
休憩スペースもあるのでぜひ皇居散策の際に立ち寄ってみてはいかがでしょうか?