皇居東御苑・平川橋と平川門
梅雨入りを前に既に気温が30度を越える真夏日があったりと暑い日が続いていますが、皆様体調など崩されていませんか?室内・屋外共に熱中症・紫外線対策はしっかりと行っていきたいですね。
今回の自分歩き・自然歩きマップ通信は、皇居東御苑への入口として使用されている「平川橋」、さらにその先に位置する平川門をご紹介します。
平川橋、平川門へは地下鉄竹橋駅1a出口を出て濠沿いを時計回りに歩いて約5分。皇居に残る橋でただ二つ、江戸時代の木橋の姿をそのまま残す「平川橋」が右手に見えてきます。平川橋上で是非ご注目頂きたいのがこちら。
欄干に残る擬宝珠(ぎぼし)です。よく見て頂くと、何やら文字が書かれています。この文字なんと、慶長期・寛永期の刻印!もともとは二重橋に備え付けられていたこちらの擬宝珠ですが、明治20年に橋が架け替えられた際、ここ平川橋に転用されました。江戸城関係最古の金石文と呼ばれています。
平川橋を渡ったら、右手に見えてくるのが平川門です。早速行ってみましょう。
こちらが平川門(高麗門)です。平川門は江戸城三の丸の正門であり、大奥に通じていたことから「お局門(おつぼねもん)」とも呼ばれていました。
江戸城の門は、防御上の観点から第一の門「高麗門」と、第二の門「渡櫓門」の間に枡形の広場を設けた、「枡形門」と呼ばれる門の形式がとられています。
平川門は二つの門に加えてもうひとつ、広場の中に小さな門があります。写真の門は、「不浄門」と呼ばれる門で、城中で亡くなった人や罪人を出す際に使用されていました。
不浄門の先には、平川門(渡櫓門)が存在します。門の上部、白壁にある小さな窓は狭間(さま)と呼ばれ、高麗門から入場してきた敵を鉄砲や槍などで攻撃する際に使用することを目的とした窓です。
重厚感のある大きな渡櫓門を通ると、皇居東御苑へ入園できます。
ここ平川門は家光の乳母、春日局が何らかの理由で入門時刻に遅れてしまい、門外に野宿させられたという逸話も残されています。
平川橋・平川門を通られる際は、往時の様子に思いを馳せつつ、随所に見られる江戸時代の遺構の数々を、どうぞお楽しみください。
※皇居外苑・東御苑・北の丸公園を散策する際は以下のマップを是非ご利用ください。