庭園を守るお仕事通信 秋号【植生班①】
植生班の日々のお仕事から、今回は日本庭園の「芝のエッジング」をご紹介します。
新宿御苑では、毎年11月に恒例の菊花壇展が開催されます。園内の栽培所で長い時間をかけて大切に育てられた、自慢の菊を皆さまにお披露目する晴れの舞台です。
菊花壇展は日本庭園全体が会場となり、庭園の景色と上家(うわや)、花壇が織りなす美しい調和をお楽しみいただけます。
それぞれの菊の見せ方に合わせて造られた上家を、順路に沿って巡りながら鑑賞できるように工夫されています。
会場となる日本庭園では、皆さまをお迎えするため、各班が協力して隅々まで整備を進めます。
注目を集める主役の菊や上家はもちろん、それぞれの花壇をつなぐ園路も、きれいに整えています。

日本庭園の園路は玉砂利が敷かれており、その両側には芝生が広がっています。
夏の間に生長した芝生は、砂利道にはみ出してくることがあります。この張り出した芝を道の形に沿ってきれいに切り、境界を整える作業が芝のエッジングです。
砂利道に張り出した芝の根を、エッジカッターやチップソーで切っていきます。

次に、鍬で軽く土を掘り起こし、根を張った芝を取り除きます。

取り除いた芝は、土をしっかり落としてから集め、運び出します。

日本庭園の園路は狭く、起伏もあり、砂利も敷かれているため、大きな機械を使うことができません。
ゆるやかにカーブする砂利道の美しい形を保ちながら、全体をむらなく整えるため、一つひとつ手作業で丁寧に仕上げていきます。
芝を切った後の地面は、レーキや熊手を使って丁寧にならします。熊手で芝を集め、レーキで砂利をならし、自然で美しい砂利道に仕上げていきます。

エッジングを行うことで、庭園全体の印象が引き締まり、より美しい日本庭園になります。
皇室ゆかりの伝統ある菊花壇展に向けて、スタッフは日々、細かなところまで気を配りながら準備を進めています。
菊花壇展は11月1日から15日まで開催され、期間中は月曜日も開園いたします。
菊花壇展に合わせて美しく整えられた新宿御苑を、ぜひお楽しみください。
■菊花壇展■
【会期】11月1日(日)~11月15日(日)
【時間】9:00~16:00(閉園16:30)
【会場】日本庭園
【主催】環境省新宿御苑管理事務所

■菊花壇解説展■
【会期】10月27日(火)~11月15日(日)
【時間】9:00~16:30
【会場】インフォメーションセンターアートギャラリー
【主催】環境省新宿御苑管理事務所
