庭園を守るお仕事通信秋号【植生班】
本日は、植生班の11月の作業から「枯れ枝や折れ枝の除去」をピックアップしてご紹介します。
新宿御苑といえば広い芝生にそびえる巨樹を思い浮かべる方も多いと思います。明治時代の内藤新宿試験場に植えられた樹も多く、街路樹や都市公園に見られるような強めの剪定はしていない、自然の樹形を活かした樹木が多いのも、新宿御苑の特徴のひとつです。
樹木は生長していくに従がって日が当たらず生育が悪い枝などがでてきます。そのような枝はそのうち枯れてしまいます。また、強風や大雨、大雪などの自然災害で枝が折れたりもします。
枯れ枝や折れ枝はそのままにしておくと園路に落ちるなどの危険を伴います。来園者の安全確保のため、植生班では定期的に枯れ枝や折れ枝などの危険な枝を除去して、適切に管理しています。
新宿御苑にある樹木は樹高が高いものが多いので、高所作業車を使用しての作業となります。
高所作業車のブーム(クレーンのようなもの)を伸ばしてバケット(人が乗るところ)を近くに寄せて作業を行いますが、目的の枝の途中でほかの枝に遮られたり、遠すぎる場合には伸縮する高所用のノコギリを使います。長いものでは6m以上になるので、かなり高いところまで刃が届き枝を切ることができます。
木の下には必ずスタッフがいて、お互いに声をかけながら周囲の安全確保をとり、除去した枝を下に枝を落としていきます。
植物が生命を保つにあたり、枝や幹が枯れたり折れたりしてしまうことは多々あります。
スタッフは木の生長を見守りつつ、お客さまの安全を第一に考え、植栽管理を行っております。