2023新宿御苑フォトコンテスト入賞作品【入選②】
「午後の光」 小山 広さん
午後の陽ざしが逆光で被写体に当たって、人物や樹々をラインライトで彩って浮かび上がらせています。外国の方と思われる二人は何を語っているのでしょう。縦位置で切り取ったフレーミングも説明的でなくセンスが光ります。光の美しさとフレーミングが秀逸な作品です。
撮影日:2023年12月2日
撮影場所:日本庭園・上の池
「黄金色の雨」 百瀬 信男さん
素敵な瞬間を切り取ったスナップです。映画のワンシーンのようで静かな雨音と二人の歩く音だけが聞こえてくるようです。カーブを描く木道も雨にしっとりと濡れて、晴れた日よりも何倍も趣があります。雨の日の撮影は大変だと思いますが、素晴らしい作品が生まれる可能性も大きいというのを表していますね。
撮影日:2017年3月2日
撮影場所:母と子の森
「長閑な晩秋の一日」 渡辺 百合世さん
黄金色に色づく銀杏の葉っぱの隙間から、子供たちが元気に走る様子がうかがえます。銀杏の葉っぱを額縁のように上手く利用しました。一般的に額縁構図と言われている構図で、視線を真ん中に集中させる効果があります。オレンジ色の帽子も小さくて可愛らしいですね。
撮影日:2020年12月8日
撮影場所:風景式庭園
「天使の休息」 石山 豊蔵さん
最初は大きなプラタナスの木だけが映っている写真かと思いましたが、よく見ると根本によりかかっている一人の人物がいました。自然と一体になって休憩する人物を、光と暖かな空気が包んでいるかのようです。人物と木の大きさの対比も見て取れます。
撮影日:2020年11月26日
撮影場所:新宿門近く
「秋からのお便り」 松平 孝一さん
プラタナスの葉っぱがベンチの足を隠すほど、山のように積もっています。歩くごとにカサっと踏みしめる音が聞こえてくるようです。下を向いて何かを見ている姿を、手紙を読んでいるようだと例えたのと、葉っぱそのものが秋の便りだと例えたのだと想像しました。タイトルも素敵です。
撮影日:2015年11月12日
撮影場所:整形式庭園・プラタナス並木
「晩秋を彩る」 杉山 喜代志さん
3枚組の組み写真です。一つのテーマを何枚かの写真で表現するというのが、組み写真の難しいところでもあり醍醐味です。それぞれ違ったイメージのカットですが、“晩秋”をイメージさせるものになっています。真ん中の木に張り付いたカエデやイチョウの葉っぱのカットが二つの写真をいい塩梅に繋いでいます。
撮影日:2023年12月12日
撮影場所:プラタナス並木、モミジ山、メタセコイア
「光の並木道」 鈴木 晃格さん
自分で提灯を持って、ライトアップされた夜の御苑を歩くという趣向を凝らしたイベントに沢山の人が参加しています。超広角を使って並木道のパースを効かせて沢山の人を捉えたレンズの選択が不思議な空間を演出しているようです。黄色く色被りしたプラタナスと夜空の青のコントラストも効いています。
撮影日:2023年11月30日
撮影場所:整形式庭園・プラタナス並木
「ハートフレーム」 島田 知世子さん
小さな女の子がカメラを構えてこちらを撮っています。将来は写真家になるのかな?モミジの葉っぱの前ボケでハートの形に切り取られる部分をフレーミングに利用して、おしゃれな構図になりました。秋の陽ざしが降り注ぎ、見ていてほっこりと暖かくなる写真です。素敵な記念写真になりました。
撮影日:2023年12月8日
撮影場所:新宿門近く
「氷紋」 金子 昌子さん
都内でも氷が張るくらい冷え込んだ冬の朝ですね。枯草を中心に同心円状を描くような氷が何かのオブジェのように見えます。氷の中に閉じ込められた葉っぱがまだ赤い色を残しているのもモノトーンな色合いの画面に彩を添えています。おしゃれでデザイン的な作品になりました。
撮影日:2020年2月7日
撮影場所:母と子の森
「降りしきる」 奥村 順一さん
しんしんと降り注ぐ雪の中、プラタナス並木を歩く二人の人物が印象的です。カラフルな色の傘や洋服ではないことで、淡々としたモノトーンな世界観がしっとりと表現されています。人物の位置も近すぎず、遠すぎずちょうどいいですね。東京とは思えない冬景色が広がっています。
撮影日:2022年1月6日
撮影場所:整形式庭園・プラタナス並木