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「第35回新宿御苑洋らん展」を開催【11/21~11/26】

開催報告・レポート

11月21日より温室にて、新宿御苑の晩秋恒例の催し「洋らん展」を開催中です。

昭和58年(1983)のスタートから今年で35回目をむかえます。
洋らん展の会期中は各所に展示台を設け、常設の熱帯植物や御苑栽培のランとともに、洋らん愛好家からの応募作品167鉢が飾られ、温室はたいへん華やかな色と甘い香りに包まれています。

エントランス奥の通路と順路最後のエリアに入賞作品の展示コーナーがあります。
11月20日、審査会場内にて江尻宗一特別審査員(日本洋蘭農業協同組合組合長)が各作品に寄せたコメントともに、一部をご紹介いたします。

【環境大臣賞】

「Gur.bowringiana fma.albescens‘Tower Grove’」
中米を原産とするグアリアンセ属に分類されているカトレアの親戚である。アルバという白色品種の中でも、タワーグローブという個体で、本作品ほど大きく立派なものを育てるには、高度な栽培技術が必要であり、滅多に見ることが出来ない。花の状態も非常に良好で見事な完成度である。

【自然環境局長賞】

「Ett.Hsiang Yu Gold Coast」
台湾で生産されたカトレアの一種であり、一般的なカトレアより花卉が大きく品質も向上したエピデンドラム属系統の交配種である。全体的に状態がとても良く、本種の特徴である花茎の強さを生かした栽培がなされており、仕立て方も自然で、綺麗な状態を維持している。

【新宿御苑管理事務所長賞】

「Lyc.Shoalhaven‘Mei’」
中米グアテマラを原産とする、リカステという品種であり、中でもショールヘブンという有名な個体である。本来は高温を苦手とする品種だが、今年の猛暑の中でもこのように綺麗に咲かせることが出来たのは、手間をかけて丹念に育て上げられた証拠である。全体的な完成度の高さが評価される。

【国民公園協会会長賞】

「Laelia rubescens」
主にメキシコで栽培されている、レリアのルベッセンスという品種でカトレアの親戚である。花弁が薄くやわらかいため傷みやすく取扱いが難しい品種であるが、本作品は大変綺麗に育てられており、風に揺られる姿が美しく映っている。

洋らんとは、花を鑑賞する目的で栽培されるラン科植物の園芸上の呼称で、カトレアやシンビジウムをはじめ多くの種類があります。ラン科植物は日本のほか、東南アジア、中南米、アフリカなど熱帯から亜熱帯にかけて広く分布し、18世紀に欧州のプラントハンターにより収集が行われ、主にヨーロッパで盛んに品種改良され、さまざまな交配品種が作出されました。

新宿御苑は日本の本格的な洋らん栽培の発祥の地といわれています。
新宿御苑における温室、洋らん栽培は、約140年前の明治時代より続く長い歴史があります。
香り高く美しい洋らんの競演は、11月26日(日)まで温室で開催しています。
どうぞご覧ください。

■第35回新宿御苑洋らん展■

▼新宿御苑の洋らんの歴史についてはこちら

【開催期間】令和5年11月21日(火)~11月26日(日)
【時  間】9:30~16:00(入館は15:30まで)
※ただし11月26日(日)の展示は15:30まで(入館は15:00まで)
【会  場】新宿御苑内 温室
>>詳しくはこちら

■「初心者向け洋ラン栽培セミナー」の開催■
「第35回新宿御苑洋らん展」開催中の下記日程にて『初心者向け洋ラン栽培セミナー』を開催いたします。

「初心者向け洋ラン栽培セミナー」
講師:全日本蘭協会 理事 清水柾孝

【開催日】令和5年11月23日(木:祝日)
【時 間】13:30~14:30(受付時間:12:30~13:20)
【受付場所】観賞温室入口
参加費:無料
>>詳しくはこちら

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