順路の所々にぱっと華やかな色のファレノプシス(胡蝶蘭)の小さな鉢が目線の高さにつられていて目を楽しませてくれます。蝶が羽を広げたような美しい花びらです。

滝の上の橋からは、先週ご紹介したサラソウジュの花も見えますが、滝側の崖上からテコマンテ・デンドロフィラの淡紅色の花房も見えます。インドネシア～ニューギニア原産で、ノウゼンカズラ科テコマンテ属のつる性常緑小低木。筒状の花が下向きに房咲きしています。

園内のシャガが満開ですが、温室内の池周りでは趣違うアメリカシャガが咲き始めました。日本のシャガは、アヤメ科アヤメ属(学名Iris japonica)でかわいい野の花の風情ですが、温室のアメリカシャガはアヤメ科ネオマリカ属(Neomarica　northiana)で属が違います。ブラジル原産で真っ白な花びらが細長く、青と茶色の花の基部がくるっと丸まってコントラストがはっきりです。見比べてみて下さい。

滝の近くではツンベルギア・マイソレンシスの花がさらに増えています。たくさんの黄色と赤褐色の花房が頭上に下垂して通路を彩っています。

人と熱帯の植物エリアでは食虫植物類を展示をしています。サラセニアやミミカキグサ、ウツボカズラ、モウセンゴケ、ムシトリスミレなどがご覧いただけます。どれも独特のユニークな姿で、植物の多様な姿が、見る人の目を惹きつけます。
袋状の補虫のうが根にあるミミカキグサの、5～6ミリほどの小さなかわいい花を見ることができるのも温室ならではです。

(ミミカキグサ)

【温室で咲いている主な花・実】
・アリステア・エクロニー
・アブチロン
・イソフジ
・オウカンリュウ
・オオベニウチワ
・オクナ・カーキー
・カロトロピス・ギガンテア
・キミノバンジロウ(花と実)
・クロトン
・コエビソウ
・コガメヒメ
・サラセニア
・サラソウジュ
・サンケジア・スペキオサ
・サンゴノボタン
・ジャボチカバ(実)
・ショウベンノキ
・シコロベンケイ
・センカクツツジ
・ダンドク
・ディアンテラ・ノドサ
・ハナキリン
・バナナ
・バルボフィルム
・ヒスイカズラ
・ピンクジャスミン
・ブーゲンビレア
・ブルグマンシア・ウェルシコロル
・ヘリコニア・フミリス
・ミッキーマウスノキ(花と実)
・ミイロアナナス
・ムシトリスミレ
・ムニンタツナミソウ
・ムユウジュ
・メガスケパスマ・エリスロクラミス
・ヤスミヌム・レクス
・ラン(パフィオぺデルムなど)
・レモン(実)

■【温室開館時間】　9:30～17:00(17:30閉館)