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庭園を守るお仕事通信3月号【植生班】

庭園を守る取り組み

本日は植生班の作業から「ハチトラップの設置」をピックアップしてご紹介します。

今の時期は気温が温かく、女王バチが冬眠から目覚め、巣作り活動を始めます。
新宿御苑ではハチの被害を極力減らすため、ハチトラップをしかけて、スズメバチを減らす対策を行っています。
ハチトラップは、スズメバチの女王を捕獲し、ハチの発生数を減らす効果があります。

ハチトラップを作る素材は、園内で収集したペットボトルをリサイクルし、職員がひとつずつ手作りしています。
ペットボトルにスズメバチが入りやすい3~4センチくらいの大きさの穴を開けます。次に、砂糖やジュース、お酢等を入れます。この液体から発する発酵臭に誘われてトラップにハチが入ってきます。


昨年までのデータを参考にしながら、今年は園内120箇所に設置しました。

毒針を持つ怖い生き物という印象が強いスズメバチですが、農作物などを食べる毛虫などの害虫を食べる益虫という一面もあります。また、鳥やクモなどの食料になることもあり、新宿御苑の中でも自然生態系の大切な一員になっています。

これからの季節、ハチの活動が活発になりますが、刺激を与えない限り、人を刺すことはめったにありません。ハチに出会ったら、手で払ったり急に動いたりせず、じっとして飛び去るのを待ちましょう。
地球に生息する一員として、必要以上に恐れず、上手く共生していきたいですね。

植生班は日頃より、快適で安全な庭園を目指し、新宿御苑の芝生や草地、樹林地の維持管理を行っています。また、今日に受け継がれてきた御苑の歴史や文化を基調とした、貴重な自然遺産である豊かな自然環境資源の保護育成と循環利用に取り組んでおります。

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