庭園を守るお仕事通信3月号【菊班】
本日は、菊班の3月の作業から「挿し芽床の準備」をピックアップしてご紹介します。
11月開催の菊花壇展で飾る菊は、一年以上の月日をかけて栽培します。いつどのような作業をするかは年間で決まっており、4月は今年の菊花壇用の菊を作るために挿し芽をして株を増やす時期です。
挿し芽は、昨年本花壇で飾った鉢を親木として、新芽を土に挿して発根させる作業ですが、先ずは挿す場所の準備を行います。
土がこぼれないように布を敷いた、浅くて大きな枠に用土を入れます。使う用土は、シリカ1:バーミキュライト3の割合で配合します。この2種類を混ぜることにより、保水性ある用土ができます。
粘土質のシリカが一定の場所に固まらないように何度も何度も撹拌します。
用土を平坦に均し、水をかけます。
土が固まると根の成長の妨げになるので、水が乾いてきたら、丁寧に用土をほぐします。
これで準備は万端です。
4月に入ったら、親木から元気な芽を取り、今回用意した挿し芽床に挿します。そして根が出てくるのを待ちます。
暖かくなると植物の成長が進みます。挿し芽の次は5寸鉢への植え替えなど、菊班スタッフは季節を見極めながら作業を行い、11月の菊花壇展まで日々邁進してまいります。