庭園を守るお仕事通信3月号【温室班】
企画展「おはよう、新芽ちゃん」を開催いたしました。
つい、「新芽」を擬人化して呼びかけたくなるような春に芽吹いたかわいい「新芽」や「花芽」たちが温室入口に勢ぞろいです。
実は野生ではほぼ見つけられなくなった絶滅危惧種です。
(ハヤトミツバツツジ 環境省絶滅危惧ⅠA鹿児島県の固有変種で自生地では岩場に見られます)
今地球上の多くの植物が、私たち人間の手によって滅びようとしています。全国の植物園で生物多様性維持のために絶滅危惧種の保存や育種を懸命に取り組んでいます。新宿御苑の温室でも種の採取から保存播種育成まで積極的に協力しています。
(オキナグサ 環境省絶滅危惧Ⅱ類)
(オキナグサの種 タンポポのようなふわふわの種子)
6月の環境月間だけでなく、明るい色で人目を惹き付ける春の時期に、広く来園者に生物多様性の大切さを認識してもらいたいと企画展示しました。期間中はスタッフが展示について横で説明を行いました。
ちょうど京都から来園されたというご夫婦も、「新芽」ちゃんを「あら、かわいいわね、これも絶滅危惧なんですね」と興味をもってのぞきながら、温室へ向われていきました。