庭園を守るお仕事通信10月号【菊班】
本日は庭園管理業務のひとつ「菊栽培」にスポットをあて、菊班の10月の作業から「本花壇の植え込み」をピックアップしてご紹介します。
毎年11月1日から15日まで開催の「菊花壇展」。
日本庭園がもっとも華やかになる季節です。皇室ゆかりの伝統を受け継ぐ特色のある7棟の花壇をご覧いただけます。
9月初旬、日本庭園で、竹や木材をもとに一から作る「上家」が建ちはじめます。作業をご覧になった方も多いかと思いますが、毎年、技術ある職人の手によって、作られています。
10月に入ると、菊栽培所で1年半かけて育てた菊を運び、上家の中に鉢ごと植込み花壇を作っていきます。
最初に手掛ける大作り花壇から、すべての花壇を植え込むまでには1か月ほどの時間を要します。
1本の菊から500輪以上の花を咲かせる「大作り花壇」は、一年かけて増やした枝を、半円状に仕立てていきます。長くのびた枝を一本ずつ支柱に結んでいきます。
【大作り花壇】
【江戸菊花壇】
【伊勢・嵯峨・丁子菊花壇】
高さや、前後左右の株との間隔などに注意しながら植え込みます。
【一文字・管物菊花壇】
大人の背丈ほどの高さに生長した鉢を折れないように慎重に横にしながら運び、膝下がすっぽり埋まるくらいまで掘った穴に丁寧に植込みます。
【大菊花壇】
【懸崖作り花壇】
【肥後菊花壇】
【第一露地花壇】
【第二露地花壇】
一年間栽培した菊がいよいよお披露目です。美しく咲く菊花をお楽しみください。
■菊花壇展■
【会期】11月1日(火)~11月15日(火)
【時間】9:00~16:00(閉園16:30)
【会場】日本庭園
【主催】環境省新宿御苑管理事務所