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新宿高校の「総合的な探究の時間実習」の事前学習を行いました

庭園を守る取り組み


10月12日(水)、都立新宿高校の「総合的な探究の時間実習」の事前学習に講師協力を行いました。
新宿高校の一年生は探究活動の授業で、地域の歴史や文化を学び、人々と交流しながら、社会生活を営むための必要な力を身につけることを目的とした学習に取り組んでいます。
また、授業や部活の一環として、多くの生徒さんが新宿御苑内でボランティア活動を行っています。

はじめに全学年合同で新宿御苑への避難訓練を行った後、1年生320人が体育館へ移動して学習活動に取り組みました。
国民公園協会新宿御苑の本荘暁子が講師となり、前半は「防災」、後半は「新宿御苑と新宿高校~歴史・自然・文化~」をテーマにクイズを交えた講演を行いました。

「防災」をテーマとした講演では、2011年の東日本大震災時における新宿御苑の様子をふりかえりました。
東日本大震災時には主要な交通機関が停止し、首都圏における帰宅困難者が約515万人、新宿区においては駅周辺に約30万人が滞留し、一時滞在施設の不足や施設、道路混雑による混乱が発生しました。
地震発生から45分後の15時半に新宿御苑の避難者数は約1万人となり、その後も翌朝まで避難者の受け入れを継続し、広域避難場所としての役割を果たしました。

続いて、「歴史」をテーマにした講演では、内藤家の江戸屋敷だった江戸時代、農業試験場があった明治時代、皇室庭園としての大正時代、国民公園として開かれた昭和以降の時代における新宿御苑を、クイズを交えながら解説しました。

(写真:クイズシート)

秋の恒例行事「菊花壇展」は皇室ゆかりの伝統を受け継ぐ催しです。
新宿御苑の菊は、明治37年(1904)より皇室行事「観菊会」の展示品種の栽培を開始し、昭和4年から観菊会の会場となった歴史があります。その後、大正から昭和にかけては、パレスガーデンとして広く世界に知られるようになりました。
新宿御苑では現在も、回遊式の日本庭園内に上家(うわや)といわれる建物を設け、特色あふれる花々を独自の様式を基調に飾り付けた、伝統の手法で仕立てた菊花壇展を毎年11月1日から15日に開催しています。

講演の最後では、これまでに新宿高校の先輩のみなさんが取り組んだボランティア活動と、これからの活動予定についてご紹介しました。
今年はつる草取り、落ち葉集め、除草作業などを予定しています。
新宿高校のみなさん、どうぞよろしくお願いいたします。

私たち国民公園協会では、これからも地域の皆さまと連携して、多くの人々に愛される新宿御苑を守る取り組みを進めてまいります。

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