最新情報

温室で夏の特別企画展「不思議な食虫植物の世界」を開催中!

温室

8月4日(木)から14日(日)まで、温室で「食虫植物展」を開催しています。

会場は、温室エントランス奥の通路横のエリアになります。
「食虫植物ってどんな植物なの?」と疑問に思う方も多いかと思いますが、食虫植物とは太陽エネルギーを利用して光合成をしていますが、根があまり発達していないため、虫を捕らえて養分を吸収することで栄養を補っている植物の総称です。

食虫植物はネペンテス、サラセニアなど落とし穴方式で虫を捕る種類、モウセンゴケのように粘着式で捕虫する種類、罠をはって虫を捕まえるハエトリグサなど、種類によって虫の捕り方はいろいろです。

(サラセニアの一種)

ネペンテス科のウツボカズラは葉先から伸びた葉脈が蔓になり、その先に捕虫袋をつけて落とし穴に虫を誘いこみます。
明治時代、新宿御苑職員であった福羽逸人(ふくばはやと)はネペンテスを園芸上の価値を高いとして、日本に導入しました。
「本種は原(も)と熱帯産なるを以て、高温多湿の温室内に養ふに非らざれば発育せず。而して此種は食虫草として珍貴す。」(福羽逸人回顧録より)

ネペンテスは食虫植物として有名で、種間交雑により多くの園芸品種が作られています。

日本にはタヌキモ科のミミカキグサ(Utricularia bifida)やモウセンゴケ科の食虫植物が、湿地や水田に自生しています。年々数を減らし、多くは絶滅危惧種に指定されています。

吸い込み式で捕虫するミミカキグサは、ごく小型の植物で7~9月に花が咲くころまで自然の中で見つけるのはとても難しい植物です。地下茎などに補注嚢をつけてミジンコやプランクトンを捕食します。

食虫植物は栄養の少ない痩せた土地でも育ち、食虫植物の茎葉が枯れ落ち土の養分となり、別の植物が育つ土壌を作ることから、パイオニアプランツとも呼ばれます。
子どもたちの夏休みの自由研究テーマに、生態が不思議な食虫植物の世界をのぞいてみませんか?

■温室 食虫植物展■

【日程】2022年8月4日(木)~8月14日(日)
【場所】温室
【時間】9:30~18:00

新宿御苑
自然情報
X
新宿御苑
サービス施設
X
PageTop