庭園を守るお仕事通信7月号【菊班】
本日は菊班の7月の作業から「懸崖菊の伏せ込み」をピックアップしてご紹介します。
5月にご紹介した懸崖菊はぐんぐんと生長し、2回目の伏せ込みの時期になりました。
【5月の様子】
上から見た形が舟に似ているので、懸崖菊の枠組みを「舟形」と呼びます。
1回目の伏せ込みでは、舟形に合わせておおまかな形に伏せ込みますが、今回はバランスよく枝を配置できるように伏せ込みます。
【今回の様子】
茎だけが間延びして枝が無く、隙間があるところに、生長した芽を伏せて、ラフィアで結んでいきます。舟形は先端が細いので、後ろにかけて徐々に広がるように形よく仕立てていきます。
また、伏せ込み後、芽先は太陽を求めて立ち上がるので、結い方によっては芽の髙さがバラバラになって、全体の形が崩れることがあります。そのため、芽先の近くで結うことで、伏せ込み後の極度な立ち上がり防ぎ、芽の生長がなるべくそろうようにします。さらに、8月末にもう一度伏せ込みをして、最終的な形にしていきます。
水を含むと植物は張りが出て折れやすくなるので、雨の日の作業は注意が必要です。夏の時期は天気が急変する日もありますので、作業の際は天候の具合を見ながら、細かい調整を行います。
夏の暑さに負けず、植物は日を追うごとにぐんぐん生長し、仕立ての手入れ作業が続きます。これからもスタッフの取り組みをご紹介していきますので、どうぞお楽しみに。