庭園を守るお仕事通信3月号【菊班】
本日は菊班の3月の作業から「親木の摘芯」をピックアップしてご紹介します。
本日は大菊の親木の摘芯を行いました。
親木(おやぎ)とは、挿し芽をするときの挿し穂を取る「もとの株」のことで、昨年の菊花壇展の際に、本花壇に飾った鉢を親木にします。
本花壇から鉢を抜き取った後、菊を根元から切ってしばらくすると、親木から新芽がでてきます。その芽を摘み取って用土に挿し、株を増やしていきます。
摘芯を行う目的は主に2つあります。
菊は主に、挿し芽で株数を増やしていきます。摘芯をすることにより芽の数が増えるので、より多くの株を作ることが出来ます。株数が多ければ多いほど、その中からよりよい状態の株を選別することができます。
また、同じ時期に摘芯すると、次に出てくる芽が同時期に発芽します。そうすることによって生長具合を揃え、だいたい同じ時期に花を咲かせるために摘心を行います。
挿し芽を行うのは4月20日頃です。逆算して摘芯を行います。
芽が出てきている株の、下から数えて4枚目より上の茎の部分をハサミで切ります。切り取るとそこには小さな芽が2~3個出ていて、この小さな芽が生長し、挿し穂となるのです。
11月の菊花壇展までに行う作業は毎年決まっていますが、植物は生きものなのでそれぞれ生長の速度が違います。また、年によって天候や状況も違います。菊班スタッフはさまざまな状況を想定しながら日々作業を行っています。