華やかなサルスベリ、『河骨』の花・・・
9月に入っても夏の暑さは続いていますが、耳をすませばセミに混じりコオロギの鳴き声が聞こえてきます。
日の暮れも早くなっていますし、秋はすぐそこまで来ていますね。
今回は、皇居東御苑内二の丸庭園の様子をお伝えします。
江戸城郭の本丸、二の丸、三の丸のあった皇居の東側に位置する「皇居東御苑」。昭和43年宮殿の造営にあわせて整備され、皇居付属庭園として公開されてます。
今回ご紹介する二の丸庭園は、将軍の別邸やお世継ぎの住まいのあった場所で、九代将軍家重時代の図面をもとに復元した回遊式庭園です。
庭園の中央、藤棚の周りにはサルスベリの花が咲いています。空に向かって伸びる枝先には縮れた小さな花々がまとまって房状となり、豪華な咲き姿を見せています。
サルスベリの渡来は江戸時代。高い建物のなかった当時、花の少ない夏に咲くこの花はかなり目立っていたのでは・・なんて想像してしまいますね。
池には鰭の長いヒレナガニシキゴイや絶滅危惧種に指定されているアサザやヒメコウホネなども生息しています。
現在花を付けているヒメコウホネは、湖沼、ため池、河川などに生育している浮遊性の水生植物です。
ころんとまるく小さい可憐な花は、開花を楽しみにされている方も多いようですね。
名前のコウホネは、漢字で河骨(こうほね)と書きます。由来は、根茎が白く、太い骨のように見えることから。
降り注ぐ太陽光に眩しさを感じて目をふせると、足元にセンニンソウの花が咲いていました。
透き通るような純白の花が集まって咲く姿が雪を連想させ、見ていると暑さが和らぐようでした。
☆皇居東御苑の自然情報は宮内庁HP内「皇居東御苑の自然・生き物情報」をご参考になさってください。
☆皇居外苑散策の際にご活用ください。