第3回 和食文化国民会議 普及・啓発部会が楠公レストハウスにて開催されました
平成31年2月27日(水)に第3回 和食文化国民会議 普及・啓発部会が楠公レストハウスにて開催されました。
今回は今期の事業の柱の一つである五節供のうち「上巳の節供・端午の節供」にフォーカスした内容となりました。
講演は和食文化国民会議 顧問 神崎憲武氏による 五節句の「上巳の節供・端午の節供」に続き、千葉伝統郷土料理研究会 竜崎英子氏による「太巻き祭りずしの体験」と題し、「上巳の節供・端午の節供」に合わせた文様の「太巻き祭りずし」を各テーブルで実演し、試食体験会が行われました。
部会報告では、和食文化国民会議の中心的な食育企画である「だしで味わう和食の日」の結果報告とともに、全国各地で実施された「次世代に向けた出前授業」について、小中学校等で講師を担当した会員から報告が行われました。
部会終了後には、楠公レストハウス 安部料理長がこの日の為に考案のメニュー「節供」をふるまいました。参加者らは、終始和やかな雰囲気の中で会は終了しました。
【和食会議普及啓発部会食事献立】
①鮑と雲丹のご飯
北海道松前郡福島町陸上養殖アワビを使用した、ウニのご飯です。
福島町では、20年間陸上養殖技術を研究し、北海道大学、はこだて未来大学、東京農業大学との包括連携協定のもと、今年から事業化が行われる予定となっております。
天然アワビより小ぶりなサイズでの出荷を目指しており、磯臭さが少なく、柔らかいアワビとして、安定供給を実現させる新しいアワビです。本日特別にご提供いただきましたのでお楽しみください。
②蛤の吸物
東京都八丈島産むろあじとトビウオの節でだしをとり、龍崎先生からいただいた鰹節で追いがつおした蛤の吸物です。都産の節は現在市場にありませんので、大変貴重な節であり、漁協よりテストを兼ねてご提供いただき本日使用いたしました。
③千枚漬けと鱒の奉書巻き
千枚漬けは京都の老舗漬物屋「大安」を使用し、富士山サーモンとネギで奉書巻きにいたしました。
④筍と鳥賊、いくらの青菜和え 青柳を添えて
春の献立として、木の芽の香りを忍ばせた和え物です。
⑤和牛肉と旬菜の炊き合わせ
和牛ほほ肉と旬菜の炊き合わせです。
⑥・刺身二種 ・平安王朝蒲鉾・菜の花
刺身はマグロ、カンパチを入り酒でお召し上がりいただき、菜の花を添えてます。
平安王朝蒲鉾とは、奥村彪夫先生が名付けられた献立ですが、和食会議普及啓発部会でご縁を頂いた、和田八蒲鉾様にお願いして特注で京都御苑の献立でご提供する事が出来ることになった献立です。
平安時代末期、すり鉢とすりこ木の登場で、鯉やナマズをすり身にした蒲鉾(現在の豆竹輪)が生まれました。当時は貴族しか食べられない高級品でしたが、白ぐちとイトヨリダイのすり身で、蒸さずに焼くという当時の手法で再現いたしました。
⑦・さごしの菜種焼き ・えんどう豆と桜海老のつまみ揚げ・桜餅
さごしの採取焼きは、さわらの幼魚を、江戸甘味噌と米麹糖蜜で浅い味噌漬けにして、チーズを忍ばせた採種玉子をのせて焼きました。
えんどう豆と桜海老のつまみ揚げは、えんどう豆と桜海老に紅しょうがを少し加え、つまみ揚げにしました。
なお、甘未である桜餅は、菊園様にご協力いただき、うぐいす自縦の餡子をご用意いただきました。