皇居のお濠にやって来る「冬の来客」に会いにいこう!
澄んだ青空がどこまでも続き、雲一つない晴天となった本日。皇居を囲むお濠の中でも最大の規模を誇る「桜田濠」を眺めると、水面に黒い小さな粒がぷかぷかと浮かんでいました。
その正体は、遠路はるばる北の大地から今年も皇居のお濠にやって来た渡り鳥。耳をすますと、「ぺちゃぺちゃ。ぺちゃぺちゃぺちゃ・・・・」水中の餌をついばむ音が絶え間なく聞こえてきて、その猛烈な食欲に驚かされます。
かれらはシベリア東部などで繁殖する「ヨシガモ」という名の渡り鳥。昼間はおもに休んでいて、夜間から早朝にかけて草の実や水草を食べます。撮影時は朝8時半ころで、お食事の真っ最中でした。
わきから腹にかけての栗茶色と、ランランと光って見える黄色の目が印象的なこちらは「ハシビロガモ」。名前の通り、幅の広い大きなくちばしをもちます。このくちばしのおかげで、他のカモには小さすぎるプランクトンや草の実も食べることができるのだそう。
遠目から見ても赤褐色の頭が目に留まる、黒目がちな瞳が愛らしい「ヒドリガモ」のオスは「ピーユー」とまるで口笛のように鳴きます。ユーラシアの亜寒帯から寒帯で繁殖する鳥で、写真ではわかりにくいのですが、赤褐色の頭部の額はクリーム色でコントラストが素敵です。
・・・・お濠の水面から寒そうにぺたぺたと上がってきたのは「ユリカモメ」。皇居周辺では10月頃から群れをなして飛来します。
毎年この季節にやって来る冬の来客に会いに、皆様も皇居のお濠に遊びに来てみてはいかがでしょうか?