平成28年10月29日(土)北の丸公園で史跡と自然まるごと探検ガイドツアーが開催されました!
今回のツアーの舞台は昭和44年に昭和天皇の還暦を記念し開園した北の丸公園。今なお江戸城の貴重な遺構が残るこの場所を、経験豊富なボランティアガイドがご案内しました!
ツアーの出発地点となったのは重要文化財に指定されている「田安門」の高麗門です。
寛永13年に建てられたと考えられ江戸城の総構えが完成した当時から残る唯一の遺構です。
江戸城の特徴である高麗門(一ノ門)と渡櫓門(二ノ門)の間の桝形広場には切込み接ぎという
刀の刃が入らない程にびっしりと積み上げられた石垣がめぐっています。
圧巻の石垣を眺めながらガイドのはなしを聞いていると背後の渡り櫓から居ないはずの番氏の視線を
感じた方もいたのでは・・・
また、広場からは日本武道館の富士山の裾野を引くような流動美な大屋根が見えます。
渡櫓門の裏手にある弥生慰霊堂へ
南北戦争後の警視庁、東京消防庁の殉職者が祀られています。
現在の文京区向ヶ岡弥生町にあった神社を昭和22年にこの地に移しました。
関東大震災の7年後に当時摂生であった昭和天皇が視察の第一歩を刻んだ場所です。
ザ・フォレスト北の丸前に咲いているサルビア・レウカンサ
もふもふとした触り心地で花言葉は「家族愛」。
四阿からの眺め
三代将軍家光の時代には千姫や春日局などの屋敷があり、また享保16年には御三卿「田安家」「清水家」が上屋敷を構えていた場所でもあります。東御苑とは違った静けさ漂う景色です。
古典文学に度々登場する秋の七草のひとつ「フジバカマ」。さくら餅のような香りがするそうです。
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重要文化財に指定されている東京近代美術館工芸館。
明治洋風煉瓦造りの建物が急速に消えていく中で非常に貴重な存在となっています。
深海竹太郎によって建立された北白川宮能久親王(きたしらかわのみやよしひさしんのう)像
幕末から明治時代中期にかけての激動を生きたはなしに胸打たれました。
みなさんはご存知ですか?「東京」の気象観測地点は平成26年に大手町から、ここ北の丸公園に移転しています!
そしてツアーも最後となり、重要文化財に指定されている清水門そばに位置する雁木坂。
敵に攻め入られても容易に駆け上がれないよう、階段の幅はわざと広くつくられており、3時間近く歩いた足には本当に歩きにくく苦労しました。
最終地点の清水門。
今回もガイドの思考を凝らした説明に(時折マニアにはたまらない地図などを出して)盛況のうちにツアーは終了となりました!