「旧江戸城外桜田門」と「二重橋」のご紹介
ようやく梅雨らしいお天気となった今日この頃。皇居外苑では濃密な甘い香りを放つクチナシの花が各所で見られるようになりました。
今回の自分歩き・自然歩きマップ通信は、自分歩きマップ掲載の「旧江戸城外桜田門」と「二重橋」をご紹介します。
「旧江戸城外桜田門(以下「桜田門」)」への最寄り駅は「地下鉄桜田門駅」です。出口3から地上に出てすぐ左手に広がるのは・・・・
(※地下鉄桜田門駅から桜田門・二重橋へ向かうバリアフリールートはこちら)
皇居を取り巻くお濠の中で、最大の規模を誇る水空間「桜田濠」。
そして右手に広がるのが「凱旋濠」です。奥に連なるビル群の中には、戦後GHQ本部として利用されていた「旧第一生命館」の姿もご覧いただけます。
そんな二つのお濠の間に、桜田門は佇んでいます。
江戸時代の寛永年間(1624~44)に創建されたと推定されるこちらの桜田門。昭和36年には国の重要文化財に指定されています。
桜田門の第一の門である「高麗門(こうらいもん)」を通られた際は、是非後ろを振り返ってみてください。桜田濠の奥に見える国会議事堂が、フレームに収まったかのような景観がご覧いただけます。
高麗門を抜けると、すぐ右手に現れるのは第二の門である櫓門。江戸城の各門は、このように二つの門の間に広場を設けた、「枡形門」と呼ばれる戦略上有利な門の形体が取られています。
重厚感のある櫓門を抜け、皇居前広場へ。
ここ皇居前広場からは、江戸城を守るため堅固に積み重ねられた石垣越しにオフィス街の景色を望むことができます。
さらに濠沿いに約100mほど歩くと・・・・・
左手に、皇居前広場の人気観光スポット、二重橋をのぞむ景観が現れます。
手前の橋は「皇居正門石橋」、奥の橋は「皇居正門鉄橋」といい、奥の皇居正門鉄橋が1614年(慶長19年)当初、二重構造(木造)であったことから「二重橋」と呼ばれるようになりました。
江戸時代は19の櫓が江戸城に存在しましたが、現在残された櫓は3基のみ。そのうちの一つがこちら、「伏見櫓」です。名前の由来は豊臣秀吉が京都伏見に築いた伏見城を取り壊し、その一部を使用したという説から。
東京メトロ「桜田門駅」から徒歩一分の桜田門と、皇居前広場の二重橋、伏見櫓をのぞむ景観は、皇居外苑に来られた際は是非訪れて頂きたいおすすめのスポット。江戸時代からこの地の変遷を見つめてきた特別な遺構を、自然散策を楽しみながら訪れてみてはいかがでしょうか?