3月5日(土)に「皇居外苑バードウォッチング」が開催されました
平成28年3月5日(土)に、皇居外苑のお濠にてバードウォッチングイベント「皇居外苑で冬越しする鳥たちを探そう!」が開催されました。予定していた1月30日(土)は天候不安定のため延期され、今回鳥たちが北へ帰ってしまう直前、初春の開催となりました。
参加者はご予約頂いた総勢20名の鳥好きの皆さん。講師は皇居外苑のバードウォッチング歴10年以上のベテランバードウォッチャー3名です。
早速馬場先濠で皆さんの目に飛び込んできたのは、仲良し白鳥夫婦の「りゅうくん」と「まいちゃん」。そんなにくっついて泳ぎにくくないのかな?と思ってしまうほど、二羽はぴったり寄り添ってお散歩していました。
・・・「あれはキンクロハジロですね!」講師の声で広いお濠をぐるりと探してみると、いました!黒白のツートンカラーがおしゃれなキンクロハジロ。ユーラシア大陸や北海道で繁殖する渡り鳥です。
場所は変わって、馬場先濠と内掘通りの間の芝地。
落ち葉を拾っては投げて虫や木の実を探していたのはシロハラ。藪などの木陰を好む冬鳥の一種です。
綺麗に刈られた芝生地でスタスタスタ・・・・・と歩いてはピタッと停止するしぐさを繰り返していたのはツグミ。シベリア北東部の林で繁殖し、中国や日本で越冬します。
皇居前広場付近のお濠へ向かうため内堀通りを横断する信号を待っていると、こんなところでも講師の方々は鳥を見つけてしまいました。
「皆さん上を見上げてください!」一生懸命空を探しますが、なんと講師の方の指先にあるのは電柱でした。鳥の正体はスズメ。暖かいのか、電柱にねぐらを作っていたようです。
本丸の東南、辰巳(たつみ)の方角に位置する桜田巽櫓が見られる桔梗濠へやってきました。さあ、一体どんな渡り鳥がいるでしょうか?
まずはじめに発見したのはユリカモメにそっくりな「セグロカモメ」。
さらに石垣傍の木杭でひとやすみ中のカワウや・・・
・・・「皆さんラッキーですよ!」講師の方が指さす方角にいたのは、桔梗門の傍の石垣付近で一生懸命毛づくろいしているキビタキでした。皇居のお濠で出会えるのはなかなか珍しいそう。
場所を移動して蛤濠にやってきました。ざっと見渡しただけでも300羽はいそう。バードウォッチングにもってこい!と、皆さんも双眼鏡をさっと構えます。
ぺシャぺシャ・・・・と音を立てて水中のプランクトンを食べているのはハシビロガモ。嘴にはブラシのようなものがついていて、水は毛の隙間からこぼし、お目当てのエサだけを食べる仕組みになっています。
その他にもヒドリガモやオオバンも見られ、皆さんそれぞれ夢中で観察していました。
中でも特に皆さんの心をつかんだのはエメラルド色の頭が美しいヨシガモ。光の差し方によって色々な色の変化が楽しめました。
今回のバードウォッチングイベントは天候にも恵まれ、北へ帰ってしまう前の渡り鳥も多く見られました。皇居のお濠やその付近で見られる野鳥は30種類ほど。特に濠にぷかぷかと浮かぶ水鳥はじっくりと観察するのに最適です。皇居のお濠という特別な場所で、皆様も是非バードウォッチングをお楽しみください。