都会のオアシス・緑いっぱいの北の丸公園で春散歩
すっかり春めいた陽気となった本日。どこからか聞こえてきたのは、ウグイスの「ホケ、ホーケキョ♪」の鳴き声。・・・・まだまだ練習が必要のようですが、上達していく過程を聞くのもまた楽しいですね。
今回の自分歩き・自然歩きマップ通信は、自然歩きマップに掲載されている北の丸公園の花々をご紹介します。
今回の出発地点は九段下駅2番出口から徒歩5分。九段坂の途中左手に位置する北の丸公園の入り口田安門です。
重要文化財に指定されているこちらの門は、①の高麗門(こうらいもん)と②の渡櫓門(わたりやぐらもん)との中間に枡形(四角形)の広場がある「枡形城門」の形式が採られ、戦略上有利な立体的な門の形となっているところに特徴があります。
そんな田安門を抜けると、風に乗ってどこからか甘い良い香りが漂ってきました。
その正体は、純白の花びらに黄色の花柱がアクセントのスイセンの花。右手の石垣に沿って植栽されています。
そのまま道なりに進むとすぐ、左手に日本武道館が見えてきます。武道館を過ぎたら、公園東側へ向かいましょう。
ふと地面を見ると星のような形をしたハナニラの姿が。日中はこのように花開いていますが、日が落ちると畳まれた傘のように花弁は閉じられてしまいます。
北の丸公園では現在、主に公園東側「花木園」付近で早咲きの春の花々がご覧いただけます。
武道館裏に位置する花木園北側で見られるのは、こちらのトサミズキ。なかなかユニークな形の花ですね。
吉田茂像近くのカワヅザクラは、まさに今見頃を迎えています。
・・・突如「ギャー!ギャー!」とするどい声が聞こえたかと思うと、同時に枝がゆさゆさと揺れ、花びらがひらひら地面に落ちてきました。枝の隙間から上を見上げてみると・・・
中にいたのは複数のヒヨドリ。冬の間ヤブツバキの花の蜜を競うように吸っていましたが、待ちに待った春の花々の開花ラッシュにご機嫌の様子。
カワヅザクラの側にはもういつほころんでもおかしくないハクモクレンの蕾が。
花木園では花だけでなく、野鳥の姿も見られます。姿勢の良いこちらの野鳥は渡り鳥の「ツグミ」。
早足できびきび歩き、立ち止まるとサッと胸をそらすのが特徴です。
場所は変わって、公園東側、清水門側の清水門広場へやってきました。
こちらでは、シナマンサク、カンヒザクラ、サンシュユと、三種の花々の色鮮やかなコントラストが今まさにお楽しみいただけます。
花木園側を通られた際に探していただきたいのは、白とピンクの花が一本の木に混じって開花する少し珍しい梅の木。公園中央の梅林でもご覧いただけますよ。
旧江戸城本丸北側に位置し、将軍家光の頃には三男長松や春日の局などの屋敷地もあった北の丸公園。現在では都心とは思えないほどの自然が満喫できる、緑豊かな森林公園として皆様に親しまれています。
江戸城の一部であったという他にはない特別な歴史のあるこの公園で、のんびりと春散歩をされていはいかがでしょうか?
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