江戸城の背後を守る北桔橋門
本日の皇居外苑の空は朝のうち雲に覆われ、連日の強い日差しが和らいで若干涼しく感じました。
お濠の白鳥も心なしかご機嫌みたい?
歩きやすい気候の中、楠公レストハウスを出発。大手濠、平川濠を左手に見ながら、皇居東御苑の北側へ向かいます。
しばらく濠沿いを歩いていくと、見えてきました。こちらが、本日ご紹介する「北桔橋門」です。
北桔橋門の両袖には、白い築地塀(ついじべい)が残っていて、いかに天守閣の背後の守りが重要であったかを感じます。
このあたりの石垣は江戸城の城壁の中でも最も高く、高さは18.5m。堅固に「野面積み」という工法が用いられています。
野面積みは自然石をゆるみなく積むもので、地震に対して最も強いとされているのだそうです。
また、平川濠には美しく幾重にか入り込む屈折箇所が見られますが、これは直線が長くなり過ぎると強度が落ちるために使われる「ひづみ」という工法。
角の稜線部分は算木積み工法がとられ、長方形の門石を交互に積み上げて、全体の扇形のそりをつけるもので、力を両側の稜線方向から内側方向にかけあって強度の安全性を高める工法となっています。
石垣の造りに感心しつつ、北桔橋門を目指してさらに北へ歩いていくと・・・・
先ほど濠沿いから見ていた門、北桔橋門の高麗門に到着しました。
門のすぐ手前の橋からは、雄大な平川濠が見渡せますよ。
その昔橋は名前の通り跳ね上げる仕掛けになっていたそうで、通常は上げられた状態だったようですが、有事の際には外部に逃げたり、交通を遮断できるようになっていました。
皇居東御苑への入り口の一つである北桔橋門。石垣の造りや門両袖に残る白い築地塀、高さ約18メートルから見渡すお濠の景観など、見所が満載です。
皇居外苑散策の際は、是非皇居東御苑にもお立ち寄りください。