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土御門第跡

京都御苑の見どころ

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現在の仙洞・大宮御所の北側は、平安時代中期に摂政太政大臣となった藤原道長の邸宅土御門第の跡です。
寺町通の東、廬山寺は紫式部の邸宅跡で、廬山寺の南の鴨沂高校の辺りには藤原道長が創建した広壮な規模を誇った法成寺という寺院もありました。
平安時代のこの辺りは、公家の屋敷や寺院が建つ優雅な土地柄だったようです。
今からちょうど1000年前の寛仁2(1018)年10月16日、道長の「御堂関白記」に和歌を詠んだ記載があります。その歌は藤原実資の日記「小右記」の同じ日に記されており、「この世をば我が世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば」の和歌が今に伝わっています。
道長は、摂政関白についた藤原兼家の五男でしたが、兄が相次いで亡くなると長兄道隆の子伊周と政権を争って政権を執り、藤原氏全盛時代を築きました。
望月の歌は、道長の三女威子が後一条天皇の中宮になった日、土御門邸での宴席で読まれました。長女彰子は一条天皇の中宮、次女妍子は三条天皇の中宮で3人の娘が妃となった道長にとって最良の日であったと思われます。
旧暦を新暦にすると11月にあたり23日はちょうど満月。1000年前に思いをはせて月を眺めてみませんか。

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