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青・大・小が揃ったら…

京都御苑の見どころ

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 台風21号の襲来で、苑内至る所で倒木などの被害を受けました。閑院宮邸跡庭の池にも大きな折れ枝が落ち、以前と景観が変わってしまった所もあります。
 それが関係してか、普段頻繁には訪れない2種の白鷺が連日姿を現しました。ほぼ毎日観察されるアオサギに加え、合計3種のサギが揃いました。
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 白鷺とは全身が白いサギの総称で「シラサギ」という名のサギはいません。今回訪れたのは「コサギ」と「ダイサギ」です。小さい、大きいの違いはありますが(ちなみにチュウサギという種もあります)単独でいた場合どう見分ければよいでしょうか?

 まず、コサギはくちばし、脚共に黒いのですが、指が黄色いのが特徴です。また、餌を採る際は浅瀬で片脚を小刻みに震わせ、撹拌するような動きをして水中に潜む獲物を追い出します。
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 一方ダイサギはくちばしは黄色、脚と指は共に黒色です。採餌方法はどちらかというと「待ちの戦法」です。水面下を伺いながらゆっくりと歩き、獲物を見定めるとS字型に曲げた首を瞬時に伸ばして捕えます。コサギより脚が長いので、より深い水の中でも狩りが出来ます。
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 この日もかなりの成功率で、次々と水中のザリガニを捕食していました。
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 そうこうしていると、アオサギがいつのまにかダイサギに背後から詰め寄り、追いかけ始めました。
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 飛び立ったダイサギを陸地に追いやってもなお、執拗に牽制します。対して、マイペースで餌を探しているコサギには、全く目もくれません。
 アオサギは日頃から居ついているので、ふいに訪れたダイサギに対し縄張り意識が強まったのでしょう。加えてコサギよりダイサギを目の敵にしたのは、身体の大きさがほぼ同じで、採餌場所、採餌方法(アオサギも待ちの戦法)が似ている為、よりライバル視した故かもしれません。3種のサギが集まったことで、それぞれの生態や特性を垣間見ることができました。

 過ごしやすい気候となりました。ゆっくり時間をかけて生きものを観察すれば、思わぬ関係性を発見できるかもしれません。

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