新緑のトンボ池一般公開
5月25日(金)~27日(日)、新緑のトンボ池一般公開が行われました。開門前から多くの方がお待ちになられ、毎年の公開を皆様が楽しみにされている事を実感しました。
3日間合計でのべ673名の入場があり、普段は閉鎖されているトンボ池周辺の自然を楽しみました。
池の上部に張り出した枝に、白い泡状の塊が所々見られます。これがモリアオガエルの卵塊(らんかい)で、中で卵がオタマジャクシになった後、雨の力などを借りて池の中に落ちていきます。
初めてお越しになられたという女性は、「最初は巨大なカマキリの卵かと思いました。カエルの卵は水中にあるものと思い込んでいたので驚きです。確実に水の中に落ちる位置に産卵しているのがすごいですね。」と感心しておられました。
今年は卵塊の数が多い印象です。順調に行けば多くのオタマジャクシが誕生するでしょう。夏の公開時には、変態したたくさんの子ガエルに出会えるかもしれません。
初日にはなかなか見られなかった成体のモリアオガエルでしたが、2日目、3日目と数か所に出現しました。皆さんが見守る中、場所を移動しようとした1匹のモリアオガエル。付近の細い草を掴んだ瞬間、バランスを崩しくるっと裏返ってしまいました。それでも落ちずに、器用に態勢を保っています。これも発達した指先の吸盤のおかげなのでしょう。
その場にいた男性は、「滅多に見られないモリアオガエルの腹側を観察でき、面白い写真が撮れました。3日間通った甲斐がありました。」と嬉しそうに話しておられました。
その他、池の東では羽化してまもないオオシオカラトンボをお子様が発見しました。抜け殻が身体の正面にあるのがわかります。翅がしっかり安定するまで、見守るように観察しました。
また、実体顕微鏡コーナーも人気でした。金属光沢が美しい、タマムシの翅を拡大して見たり、落ちていたアオスジアゲハの翅をお子様が持ち込んで、積極的に観察を楽しんでいました。
~夏のトンボ池一般公開~
8月3日(金)、4日(土)、5日(日) 9:30~12:00
詳細は京都御苑ニュース、苑内ポスター、ホームページ等で随時お知らせ致します。