秋の自然教室
10月15日(日)、秋の自然教室が開催され、お子様を含めた合計32名のご参加がありました。
生憎の雨でしたがその分じっくり観察ができ、参加された皆様の満足度はとても高かったようです。今回は御苑北東部、石薬師御門周辺で昆虫、きのこ、野鳥、植物の観察を楽しみました。
野鳥の観察中、時折モズの鋭い高鳴きが聞こえてきます。これは、餌が豊富な縄張りを確保する為の「縄張り宣言」だと解説がありました。この季節、縄張り争いはオス・メス関係なく行われ、時には激しい空中戦になるのだとか。
モズはタカのように鋭く曲がったくちばしを持ち、かつては「モズタカ」と呼ばれ猛禽類の仲間とされていたとの事です。
(写真:猛禽類であるトビと、モズのくちばしを比較)
連日降り続いた雨のおかげで、様々なきのこがあちらこちらに!きのこの観察には事欠かない、好条件でした。
母と子の森で、イボテングタケが複数発生していました。童話に登場する、水玉模様がついたきのこ。そのモデルとされたきのこの仲間です。それぞれ発生時期が異なり、大きさや形、働きが違います。
「こちらは小学生、あちらは20代…」等と、人間の年齢になぞらえ説明していただきました。
(写真上:右が小学生、左が20代(人間に例えて)のイボテングタケ。他に赤
ちゃんや60代のきのこも観察できました。)
(写真下:【参考】横から見たイボテングタケ)
さらに日本最強の「猛毒きのこ」、カエンタケについての注意喚起もありました。外見が似ている「ベニナギナタタケ」と誤り発生した中毒事故が、国内でも報告されているとの事です。両種の写真を見比べ、「確かに似ている!」という声が上がりました。
カエンタケが「日本最強の猛毒」とされている理由の解説、「見つけても、決して触らぬように」とのアドバイスに、皆さん真剣な表情で聞き入っていました。
「京都御苑自然教室」は春夏秋冬、一年に4回開催しています。詳細は京都御苑ニュース、苑内ポスター、ホームページ等で随時お知らせしています。初心者向きの自然観察会ですので、お気軽に参加下さい。