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木の葉?

京都御苑の見どころ

201512I006枯葉.JPG
 閑院宮邸跡廊下の壁に、枯葉が一枚。風で飛ばされて来たのでしょうか。
 でも、よく注意して見てください。本当に枯葉でしょうか?201512U (2)アケビコノハ.JPG
 実はこれ、「アケビコノハ」という名の蛾なのです。「コノハ」というだけあって見た目は木の葉そのもの、葉脈や葉柄(に見える部分)もちゃんとあります。
 葉に擬態する昆虫は色々ありますが、この蛾の面白い所は前翅上部の丸い切り込みです。この部分、まるで虫が食った跡のように見えませんか?
 限りなく木の葉に近づこうと、虫食い跡まで再現したのでしょうか?真相はわかりませんが、リアリティのある擬態にはただただ感心です。201512U (12)アケビコノハ.JPG
 やがて人に囲まれ危険を感じたのか、飛び立とうと翅を広げます。すると地味な前翅の下から、色鮮やかな目玉模様が現れました!
 普段は枯葉になりきっていますが、いざ危険が身に迫ると、インパクトある後翅を見せつけて相手を驚かせる狙いなのかもしれません。むしろこの時は「驚き」よりも、美しい後翅が見られた「感動」の方が大きかったのですが。201512U (7)アケビコノハ.JPG
 これだけ木の葉そっくりだと、見つけようとして簡単に見つかるものではありません。今回は壁にいた事で、幸いにも気が付き観察できました。
 アケビコノハは成虫越冬です。ですからこれからも、運が良ければ(こちらが気が付きさえすれば?)春を待つ「枯葉姿」に出会えるかもしれません。もしかすると今、目の前にある一枚の枯葉が、アケビコノハかもしれませんよ。

 

 

 

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