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謎の昆虫?

京都御苑の見どころ

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  梅雨の晴れ間に、葉裏で休んでいたこちらの昆虫。何の仲間だと思われますか?黒白まだらの翅はチョウのようにも見え、胴体の様子はハチのようでもあります。
 実はそのどちらでもなく、「カノコガ」という「ガ」の仲間です。025.JPG

 カノコガの名は「鹿の子蛾」、すなわち翅の鹿の子模様に由来します。白く見える部分は鱗粉がなく、半透明で向こう側が透けて見えます。よく見るとなかなか美しいデザインです。
 一方腹部の「黒に黄色」はいわゆる警告色で、ハチへの擬態と考えられます。ガである以上人を刺す心配はありませんが、この色の組み合わせが視界に入るとドキッとします。生きものは皆、本能的に感じるところがあるのかもしれません。20150616I (26).JPG
 こちらは鏡にとまったカノコガ…ではありません。交尾中のペアに出会いました。胴体の太い方がメス、細い方がオスです。
 良く見ると細い草の先端に、左右に重力を分散させるようにつかまっています。一匹だけなら間違いなく、重さで下へと傾いてしまうでしょう。見事なバランス感覚に驚きました。

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 上からも撮影しましたが、これまた面白い眺めでした。自然の造形美です。
 ガの多くが夜行性、かつ地味な外見のイメージですがカノコガは昼行性です。明るい昼間に活動するからこそ、このようなインパクトある色・模様が意味を持つのでしょう。
 目立つ見た目に加え、飛び方はゆっくりなので比較的見つけやすい昆虫です。9月頃まで観察できます。

 

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