二重構造の木橋がはじまり「二重橋」

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 今回の自分歩き・自然歩きマップ通信は、皇居前広場の人気観光スポット「二重橋」をご紹介します。

 

 

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 散策のスタート地点は地下鉄有楽町線桜田門駅【出口3】です。

 

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 階段を上がり地上へ出ますと、皇居を囲むお濠の中でも最大の水空間である「桜田濠」が左手に広がります。

 広大なお濠を見渡すと目に入るのが、三段構造の「土塁式」と呼ばれる石垣。一段目に「腰巻石垣」、二段目に「腹巻土塁」、三段目には約3mの「鉢巻石垣」を構築し、自然の形状をそのまま使いながらも防御面を考慮した構造となっていて、主に皇居の西側で見られます。

 

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 濠に沿って左手に進むこと徒歩1分。堂々と佇む「旧江戸城外桜田門」の高麗門(一ノ門)が現れ、門をくぐると桝形の広場が広がっています。

 

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 「桜田門外の変」で有名なこちらの桜田門は、寛永13年(1636)に修築され、昭和36(1961)には国の重要文化財に指定。現存する城門の中は最も大きな桝形の広場を持つ門です。

 写真右手に写るのは、桜田門の渡櫓門(二ノ門)。石垣は安山岩と花崗岩からなる美しいグラデーションが見事ですので、是非足を止めてご覧いただきたいスポットの一つです。

 

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・・・渡り櫓門を抜けると、目前には皇居前広場が現れます。

 

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 昨年、玉砂利広場の一部にバリアフリーの観点からアスファルトの歩道が設けられました。車いすやベビーカーでお越しになるお客様も、安心して散策頂けます。(もちろん、玉砂利の上をざくざくざくと歩いて頂くことも可能です)

 

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 二重橋濠を左手に見ながらしばらく進むと現れるこちらの景観が、「二重橋」をのぞむ人気スポット。

 「二重橋」と呼ばれ親しまれている正式名称「皇居正門鉄橋」は、美しく際立っている花崗岩造りの「皇居正門石橋」の奥に架かっているために少し隠れた存在となっている事を皆さんはご存知でしょうか? 

 この場所に最初に橋が架けられたのは、慶長19(1614)年。江戸城西の丸の手前に位置し、登城の大名等はこの橋の辺りで馬や駕籠(かご)から降りる規則になっていた為に「西丸下乗橋」と呼ばれていたと言われています。

 木橋が主流なこの時代、濠の水面から西の丸までの高さが20メートルにもなる橋脚を立てる事は不可能でした。そこで、まずは下方に橋脚を立て橋桁を渡し、それを土台にして橋脚を設ける二重構造の大変珍しい橋となっていた事から、俗に「二重橋」と呼ばれるようになったそうです。

 

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 こちらが現在の「二重橋」です。

 明治21年に鉄橋に架け替えられた二重橋こと「皇居正門鉄橋」は、新宮殿造営に当たり再度架け替えられた為、現在の姿は鉄橋としては二代目になります。

 

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 皇居正門鉄橋の手前にあり皇居正門(旧江戸城西の丸大手門)に架かるのは「皇居正門石橋」。

 寛永元年(1624)にはじめてこの場所に架けられました。現在見られる皇居正門石橋は明治20年(1887)12月、明治宮殿が竣工する前年に完成したものです。

 

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 江戸時代から約400年の時を経て、今なお宮殿への架け橋として重要な役割を果たす「二重橋」。多くの方が観光に来られるようになった現在、昔と変わらぬその場所から、時代の行く末と私たちを見守り続けているかのようです。

 

 

2017年1月15日 21:21

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