本日、日本庭園にある茶室「楽羽亭」において、お点前の見学イベントを行いました。
通常、楽羽亭では、立礼席での呈茶を行っていますが、この見学イベントでは、特別にお点前をご覧いただけます。


石畳の道を進み、楽羽亭に足を踏み入れると沈香の香りと、凛とした空気が漂います。参加されたお客様も、席に着くと自然と背筋を
ピンっと正し、お茶を点てる音や静寂な雰囲気を楽しまれていらっしゃいました。

今回のお茶菓子は「栗茶巾」。茶花は「秋明菊」。どちらも秋ならではの一品です。


楽羽亭は、楽しそうに鳥たちが羽ばたいてゆく姿をイメージしたのが名前の由来となっています。新宿御苑が皇室庭園であった明治39年(1906)ごろに建設され、当時鴨場があった日本庭園において、楽羽亭は皇室の休憩所として利用されていました。昭和20年(1945)の空襲で焼失しましたが、昭和62年(1987)に復元されました。

木の香り漂う純日本的な建物と洗礼された庭先は格調高く、落ち着いた雰囲気の中で茶事や句会なども良いものです。
小間(4畳台目)、広間(10畳)、立礼席(30席)の3つの部屋があり、貸出しも行っております。

お気軽にお茶を楽しめる楽羽亭。菊花壇展の散策の合間に一服いかがでしょうか。お茶と菊で日本文化に触れる一日もよいものですね。
2019年11月 2日 13:56