11月の大温室バックヤードツアーを開催しました

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 予報よりも早く雨が降り出し、ひんやりとした冬の寒さの本日、月1恒例の大温室バックヤードツアーを開催しました。温室担当スタッフが通常は非公開のバックヤード(栽培所)をご案内する人気のツアーです。
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【オリヅルスミレ:野生絶滅(EW)】
 バックヤードでは、絶滅危惧種をはじめ、100年以上に渡って栽培してきた新宿御苑作出のランなど、たくさんの希少な植物を栽培しています。
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 ツアーは、まず最初に大温室特別室やバックヤードで現在進行中のプロジェクトについてご紹介しました。絶滅が心配されているオガサワラシジミというチョウは、小笠原に自生するオオバシマムラサキの葉にだけに卵を産み、花芽を食べて育ちます。今年は台風の影響で、オオバシマムラサキの自生地が大きなダメージを受け、オガサワラシジミの野生においての絶滅の深刻さが増しています。
 本来の生育地域以外では、多摩動物園にてオガサワラシジミを飼育していましたが、リスク分散のため、新宿御苑の大温室でも飼育をする予定です。準備として食草となるオオバシマムラサキを栽培しています。
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 11棟からなる栽培室へ移動後は、ランをはじめ、世界各地のさまざまな植物の特性に合わせた栽培管理や栽培の工夫について説明しました。先日Twitterで「開花するかも!?」とご案内していた新宿御苑作出のランのひとつ、スタンホペアが見事に開花しており、担当職員も嬉しそうに皆様にご紹介していました。
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【レリオカトレア シンジュク190番の花 2019年1月8日撮影】
 昭和16年(1941)に「カトレア ハイエアナ」に「レリア スピルビエンシス」を交配育成して作出されたレリオカトレア シンジュク190番は、長いもので2メートルも茎をのばした先に花をつけます。現在花は咲いていませんが、綺麗な花が咲きましたら大温室に展示しますので、お楽しみに。
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 ツアーに参加されたお客様は、御苑作出のランやオガサワラシジミにたいへん興味を示され、ツアー終了後も質問が後を絶たず、大変楽しんでいただけたようでした。
 バックヤードツアーおよび大温室鑑賞教室は毎月1回ずつ行っています。次の日程が決まり次第、HP等でご案内しますので、どうぞご参加ください。
 
■「第31回 新宿御苑洋らん展」■
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【日時】2019年11月26日(火)~12月1日(日)
    9:30~15:30(閉館は16:00)
    ※ただし最終日12月1日(日)の洋らん展示は15:00まで(閉館は15:30)
【会場】新宿御苑内 大温室
>>詳しくはこちら
>>環境省 報道発表資料「第30回新宿御苑洋らん展」の開催について」はこちら

2019年11月22日 15:30

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