新宿御苑・歴史巨樹シリーズ ケヤキ

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 19日に発生した台風17号は、開園時間には日本海で温帯低気圧に変わりました。今日は朝からビュービューと轟く様な風が吹き抜け、空を見上げると綿菓子のような雲が足早に流れていきます。風に吹かれて、樹々の葉や枝がこすれ合う音が響きます。
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 本日は新宿御苑の地にどっしりと根を張り、長い間移りゆく歴史を見守ってきた「ケヤキ」についてご紹介します。
 
 風景式庭園の玉藻池の近くに「大ケヤキ」の愛称で皆様に親しまれている樹齢400年を超えるケヤキが植栽されています。
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 新宿御苑の地が、徳川家の家臣・内藤家の下屋敷であった江戸時代から、この場所に植栽されていたといわれており、現在は樹高17メートル、幹回り6メートルにもなる大木です。
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「なんで包帯を巻いているんだろう?」と思われた方も多いかと思います。
 この大ケヤキは、十数年前に落雷の影響で弱っていたため現在、樹木の治療中で、幹に包帯を巻かれた姿がトレードマークになっています。治療方法は、老朽化して痛んだ巨樹の幹に発根を促す土壌状の資材を入れ布で包むというものです。幹の部分を資材と布で包んで土の中と同じような環境を作り、根を生やすしくみです。
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 ケヤキという名前は、際立って優れているという意味の「異(け)やけき木」が由来となっています。長寿の木としても知られ、日本各地に天然記念物に指定された古木があるケヤキ。新宿御苑の「大ケヤキ」も、未来へ受け継いでいけるよう皆様も見守ってくださいね。
 
新宿御苑・歴史巨樹シリーズ過去の記事はこちら

2019年9月23日 15:53

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