新宿御苑・歴史巨樹シリーズ タイサンボク

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 日ごとに秋の気配が深まり、朝方は上着が欲しいくらいの気温になってきました。曇り空の園内は湿度も低く、散策するには気持ちのよい天気です。
 本日は、新宿御苑の歴史的巨樹の中で大きな花が魅力のタイサンボクをご紹介します。
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 タイサンボクはモクレン科の常緑高木で、漢字では「泰山木」と書き、大きな上向きの花が大杯に見えることから大盞(さん)木と名付けられ、その後「泰山木」になったと言われています。
 6~7月にかけて、芳香のある、最大で50㎝ほどにもなる国内最大級の大きさの真っ白な花が咲き、この時期の人気の花になっています。
02na.jpg(2019年5月28日撮影)
 新宿御苑には、約60本の植栽がありますが、新宿門から入るとすぐの植栽は、花が咲く時期は甘い香りでお客様をお出迎えします。
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(新宿門近く)
 温室前に植栽されているタイサンボクは、明治20~30年代に宮内省所管の新宿植物御苑時代に植えられた、国内でも古い歴史のある木といわれています。大きいもので樹高およそ20メートル、幹回り265センチにまで生長しており、この大木が御苑の名木10選にも選ばれています。4本のタイサンボクが寄せ植えされていて、まるで1本の大木のように見えます。
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(温室近く)
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(レストハウス近く)
 レストハウス近くの植栽は、近くでご覧いただくには最適です。今の時期は果実が成りはじめていて、白っぽいごつごつした果実は10~11月に熟します。
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 タイサンボクの大きな葉は表面がツヤツヤし、裏面はさび色の毛が密集しているので茶色く見えますが、枯れているわけではありません。緑と茶色のコントラストが美しいですね。
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 花が咲く季節にはたいへん人気があるタイサンボク。花が終わってからも様々な表情をお楽しみください。
 
新宿御苑・歴史巨樹シリーズ過去の記事はこちら
 
 

2019年9月 5日 16:18

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