新宿御苑・歴史巨樹シリーズ ヒマラヤスギ

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 今日は台風も去り、朝から青空が広がり、鋭い陽ざしが降りそそぐ夏真っ盛りの一日となりました。エアコンの風に疲れたからだをリセットするのに、適度に太陽を楽しむことを体が欲するようで、芝生の上では木陰でレジャーシートを広げてくつろぐお客様も多くいらっしゃいました。
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 ヒマラヤスギは新宿御苑の巨樹たちの一つで、園内には約380本も植栽されおり、幹周り3メートルを超える巨樹も多数あります。名前にスギとつきますが、実際はマツ科の常緑針葉樹で、針のように尖った葉、幹の樹皮がマツらしい特徴をそなえています。 
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 日本に渡ってきたのは、明治12年(1879)ごろ、横浜在住のイギリス人ブルークが、インドのカルカッタからヒマラヤ地方原産のヒマラヤスギの種子を取り寄せて栽培したのが始まりといわれています。その実生苗100本が新宿御苑に植えられ、明治27年(1894)から御苑でも栽培が行われました。明治36年(1903)には1000本を挿木にし、そのうち270本が根づいたそうです。
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 まっすぐ伸びた幹から、真横や斜め下方向にびっくりするほど太い枝を伸ばしています。ヒマラヤスギの木の下から枝ぶりを見上げてみると、涼しさとともに力強い樹の生命力で包まれるような気分になるお客様もいらっしゃるのではないでしょうか?
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 園内に数あるヒマラヤスギの内、特におすすめなのは新宿門の近くのひときわ大きな一本です。樹形がよく、青空の下に涼し気な「テント」のように大きな木陰を作っています。
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 毎週末、公開されている旧洋館御休所の前の一本も堂々たる姿で、枝を四方に伸ばし、まるで御休所を守るかのように立っています。(旧洋館御休所公開日は環境省HPをご参照ください。)
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 中央休憩所近くや下の池近くの植栽は、枝に松ぼっくりをたくさん並べてつけていました。2年ほどかけて熟していきますが、枝になっている様子は、遠くから見ると大きな卵のように見えます。
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 お盆を過ぎた週末は、木陰を求めて巨樹を巡りに新宿御苑の散策にいらしてはいかがでしょうか。

2019年8月17日 17:36

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