大温室で小笠原諸島返還50周年特別企画「小笠原の植物展示」をしています

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 小笠原諸島は、昭和43(1968)年6月26日に日本復帰をはたし、本年に日本復帰(返還)50周年を迎えます。本日7月24日(火)より新宿御苑の大温室・小笠原コーナーでは、小笠原諸島返還50周年にちなみ、新宿御苑で保全栽培に取り組む小笠原の植物展示がはじまりました。

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 小笠原諸島は、東京から約1,000km南にある、火山活動から出来た海洋島です。緯度は沖縄とほぼ同じで、亜熱帯気候に属します。北から聟島列島、父島列島、母島列島、硫黄列島、沖ノ鳥島、南鳥島、西之島までが含まれます。
 島の誕生以来、一度も大陸と地続きになったことがないため、動植物が隔離された環境で進化をしてきたため、他の地域では見られない固有種が数多く存在しています。
 
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 小笠原諸島では絶滅の危機に瀬している植物が多数あります。確認されている維管束植物約400種のうち、絶滅危惧種は130種、準絶滅危惧品種と情報不足種は合わせて16種にのぼります。
 
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(ムニンシャシャンボ)
 
 大温室の小笠原コーナーではムニンツツジ、ムニンノボタン、オガサワラシコウラン、アサヒエビラ、ムニンシャシャンボなどの植物を展示しています。
 
 新宿御苑は、社団法人日本植物園協会の植物多様性保全拠点園として植物園自然保護国際機構(BGCI)が定める「植物園の保全活動に対する国際アジェンダ」の登録園として、絶滅危惧植物の生息域外保全に取り組んでいます。
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(ムニンノボタン)
 
 日本にはおもに200を超える植物園やそれに相当する施設がありますが、植物園は美しい花や珍しい樹木などを紹介するだけの場所ではありません。近年は絶滅危惧植物を紹介し、より多くの人々に関心と理解を深めてもらうため、保護栽培や調査など、植物を絶滅から守る取り組みにの活動にも力を入れています。野生絶滅した植物を大切に栽培し保護していくことも、植物園の大切な役割のひとつとなっています。
 
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(オガサワラシコウラン)
 
 小笠原諸島の植物を通して絶滅の危機に瀕している植物について考えてみませんか。
 みなさまのご来場をお待ちしています。
 
■小笠原諸島返還50周年特別企画「小笠原の植物展示」■
【会期】平成30年7月24日(火)~8月5日(日)
【会場】新宿御苑 大温室 小笠原コーナー
【開館時間】9:30~15:30(15:30入館終了、16:00閉館)
 

2018年7月24日 16:19

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