朝のうちは元気一杯の太陽が降り注いでいましたが、だんだんと雲がかかってきました。雨の季節が、すぐそこまで来ているようです。園内各所ではアジサイの花がみごろをむかえました。
【写真↑:新宿門近く】
園内にはたくさんのアジサイが植栽されていて、この季節の主役になります。
アジサイは日本原産の落葉低木です。可愛らしい花が集まっているように見えますが、実は花に見えているのは、萼(がく)が大きく発達した装飾花です。日本にもともと自生していたガクアジサイは装飾花が額縁状に並ぶような咲き方をします。そして中央にあるのが雄しべとめしべを持った本物の花です。
【写真↑:母と子の森ラクウショウ近く】
装飾花ほど目立ちませんが、よく見ると線香花火のようにプチプチと元気よく咲いています。
旧御凉亭近くにはヤマアジサイの植栽があります。ヤマアジサイも日本に自生しているアジサイで、ガクアジサイよりも花、葉、枝全てが細く繊細な印象です。装飾花がほんのりとピンクに染まり始めています。
【写真↑:母と子の森外周】
そして、ガクアジサイやヤマアジサイが外国人によってヨーロッパに紹介され改良されたのが「手まり咲き」といわれるセイヨウアジサイです。この「手まり咲き」はしべを持つ本物の花が退化して花全体が装飾花になったものです。
【写真↑:フランス式整形庭園】
【写真↑:もみじ山外周】
アジサイは植栽されている土壌の酸度によって色が変わりますので、同じ種類でも植栽場所によって微妙に色が変わります。そして咲き進むにしたがって色が変化していくのを見るのも楽しみですね。もみじ山外周には涼し気な青いアジサイがあり、ひと際目を惹きました。
【写真↑:もみじ山外周】
様々な色と形で魅了するアジサイを愛でながらの散策はいかがですか?
2018年6月 5日 15:19