今日も青空が広がり。陽射しか眩しい一日になりました。遠足シーズン真っ只中、たくさんのお子さんとお母さんが芝生や木陰で初夏の一日を楽しんでいます。
【写真↑:芝生広場と白い花が咲くタイサンボク】】
園内各所でタイサンボクが真っ白な花を咲かせ、甘い香りが風にのって漂っています。
タイサンボク(Magnolia grandiflora)は北アメリカ原産のモクレン科の常緑高木で、明治時代に日本に渡来しました。直径が15~25cmもある国内最大級の純白の花を咲かせます。タイサンボクという名前は、漢字で「泰山木」と書きますが、これは大きな花や葉、樹形の美しさを、世界遺産に指定された中国・山東省にある名山「泰山(タイシャン)」にたとえたことに由来します。
甘い香りといい純白の大きな花といいホオノキによく似ていますが、見分けるポイントは咲く時期がホオノキよりも1カ月遅いこと、そして葉の違いです。タイサンボクの葉はホオノキの葉より厚く光沢があり、裏側は茶色っぽい毛が生えています。
大木戸門近くの温室前に植栽されているタイサンボクは、明治20~30年代に日本で初めて新宿御苑に植えられたといわれています。国内でもっとも古い歴史のある木といわれ、この大木が御苑の名木10選にも選ばれています。1本の大木に見えますが、4本のタイサンボクが寄せ植えされていて、こんもりと成長しています。こちらのタイサンボクは温室横の通路からもご覧いただくことができます。
レストハウス前の木は、近くでお花を見たい方におすすめです。枝の下のほうにまで花が咲いているので、木の近くによってお楽しみいただけます。タイサンボクの下は涼しいだけではなく甘い香りが立ち込めていました。
ひんやりとした木陰を上手に利用して、初夏の新宿御苑をお楽しみください。
2018年5月22日 15:09